2016年06月12日

相楽左之助、アイドル、オタク

AKBの握手会でノコギリを持った男が大暴れした。プレゼントした腕時計をご丁寧に送り返された男が出待ちして逆恨みで相手をメッタ刺しにした。今日、アメリカでいよいよピストルでアイドルを撃ち殺したやつが現れてそいつもピストルで自分を撃ったらしい。どうしたらいいんだ。ヤベェ奴と相対するリスクを背負っている。そんなの危ないから、申し訳ないから家に引っ込んでテレビ見ててくれ、とも言い切れなくて何故かというと俺もアイドルが好きだから。ヤベェ奴の横並びでサイリウムを振っている、というか振れている、むしろ振らさせていただいているのはメチャクチャ可愛い女の子がメチャクチャ可愛いだけで完結しているにも関わらず歌やダンスのレッスンを、修練を重ねて、なんだか知らない可愛くない黒タイツの振付師とかに怒られたりしながら世に出てきてくれているおかげで謁見させて頂いている。何ごとも殊勝になってくれ。


オタクは基本的に面白くない。これは間違いない。21世紀になって15年半経ったのにいまさらオタクけなしかよ、とも思うけれどもなぜオタクがこんなにも面白く無いのだろう。雨が降っていたから遠くに行きたくないのでベビースターラーメンのチキン味とセブンイレブンで買った肉吸いをすすりながら考えた。肉吸いの汁が4分の1ぐらいになったところでベビースターをぶち込んでみたら脳に刺さるぐらいしょっぱくなってしまって寿命がまた縮まってしまった。味を描く能力のない人間がオタクについて文句を言う。どうかひとつ頼みます。


世に出ている何事かに対して言及する姿勢について重きを置くべきはまずは「殊勝になる」でなくてはならない。パソコンのモニターから腕がニュッと生えてきて胸ぐらを掴まれながら「そういうお前はどうなんだ、面白いのか」と振り回された時に声が上ずらずに対応できるかどうか。自分は斯様に思います、を筋道立てて喋れるか。これはなかなか難しく、難しいからこそ言えない。言えない難しさをわきまえている、いやきちんとわきまえられているのかどうかすら危ういけれども言わずにはおれないのだ、というキューピーマヨネーズの細い方の口から心のたけをなんとか絞り出した意見にこそ価値がある。キャップごと外して口径の広い方からどばどばサラダにマヨネーズかけてくる人間にろくな奴はいない。お前が食うだけのサラダじゃなくて俺も食うサラダだから。肉吸いの汁にベビースターぶちまけた何かは俺だけが食うんだからいいの。これのほうが旨い、という信念のマヨネーズを絞り切るオタクの握力。12kgぐらい。


そういった懸念とか殊勝をあえてかなぐり捨てて偏見や断定を振り回す、斬馬刀を振り回す悪一文字の面白さもある。あくまで「あえて」なので、色々と文脈を踏まえたうえで文脈を無視している。斬馬刀ものすごいスキだらけでウケるが、剣心はお前なぎ払うか振り下ろすしかないから動き読みやすすぎる、いつでも殺せるぞ、と余裕で左之助との喧嘩に勝った。ここで言えるのが、左之助が「あえて」「殺されるべくして」斬馬刀を振り回していたらメチャクチャ面白いのだけれども、そんなに面白いかどうかで得物のチョイスをしないと思うのでマジで勝とうとして斬馬刀に至ったんだろう。だから左之助自体は面白くない。面白いのはただでかいだけの刀だ。


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地面に対して並行すぎる


けれどもオタクはこのただでかいだけの刀を背中に背負ったつもりでインターネットでうろついている。これが行ききると、先のノコギリ振り回す奴とか出待ちのナイフ野郎とかピストルアメリカンとして世に出てきてしまう。だから本当に被害者が出てくる。マジでやめろ。殊勝に生きればこんなことにはならないんだ。左之助だってすぐに斬馬刀をあきらめて自分の拳でやっていこうってなったんだから、今からでも変われる。


第三者の目を持っていないというのもある。自分がどの程度の社会区分に位置づけられておりバラモンなのかシュードラなのか、ジョックなのかナードなのか。自分はどのへんに属しているのだろう、という眼を持っていない。2個3個ビールケースを積んだだけのピラミッドの上から拡声器で喋っている。いつでも死ぬのに。川の氾濫で死ぬのに。せめて拡声器必要ないくらい距離まではビールケース重ねるぐらいに自分の中で何かを成し得なければならない。お前の声は届いてないぞ。一生懸命生きて、それから物を言おう。頑張ろう。


※今回の記事は全部波田陽区さんに書いていただきました。



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posted by JET at 21:34| 文章 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする