2016年05月08日

Katsu

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まず「Big Katsu」を2回書いている意味がわからない。寝ぼけてたのか?自社製品のパッケージデザインって、案がそのまま素通りするじゃなくて、おそらくいろんな大人が絡んでいるはず。大なり小なりの会議で誰も「ん?"Big Katsu"、2個無い?」と気付かなかったのか?もし、「Big Katsu」を消費者に印象付けたいと、パッケージのそこかしこに文言が散らばっているならまだしも、「2回」である理由とは。本当に何回見ても2個あるなこれ。立体視かもしれない。でも、仮にこの「Big Katsu」が1個しか書かれていなかったとしたら、余白にちょっと寂しくなってしまう。今までそこにあったものがいざ無くなったら、寄り添っていた「Big Katsu」の重みが消えてしまったら悲しい。いや、そんなことはないな。「Big Katsu」一個になったんだ。と思うだけだな。か、それか「直ったんだ」と小声で言う。


そもそも、"カツ"のスペルって「Katsu」なのか?確か元ネタはカツレツという料理で、日本古来のやつではなくて、おそらく遠い国から伝わってきたんじゃないのか。「Big」は英語だからアメリカかな?アメリカの定食屋で「Katsu Rice」と書かれていて、注文してカツ丼だったなら裏付けになるから調べに渡米しようかな。そうなったら、「Katsu」の「tsu」がウェイターにきちんと伝わるかどうか。舌畳んだり裏返したりするやつだ。指差して「これ!」もかっこ悪い。「バニラ・アイス」が通じない日本人あるあるみたいなのもあるし。「ヴァニラ・アイス」って、「ヴァギナ」って言ってるのとほぼ同じだろ。恥を知らないのかアメリカ人は?


左側の黒縁取り、パープルの『カツ』。違和感でしかない。しかし主張が強い。ニコニコでカツを揚げる動画があったとして、「カツ」とだけ急に巨大なフォントで流れてきたみたいな、「確かにそうだけど、お前なに?」の『カツ』。不安になってきた。これが流行っている不気味の谷か?なんでお前はここにいるんだ?


小窓から実物のカツが覗いている。明らかに美味しそうな印刷のカツよりもやや干からびている。嘘をつけなくて、「我が社の製品のコンディションはいかようになっております、お客様、大変申し訳ございません。しかしながら、不肖、手にとっていただきたい、口に運んでいただきたい、何卒ご賞味をば宜しくお願い申し上げます」という真摯な気持ちから開けた小窓、フィルム越しのカツ。この小窓を開ける決心に至った40代後半の、妻もあり子どももあり、なおかつ葛藤に負けてしまった白髪交じりのサラリーマンの最後の抵抗、良心の現れ。がこの半径2センチもない円形から見て取れますね。


いや、見て取れないよ。良心なんかない。だいいち、カツって言われたら豚のお肉だろ。魚のお肉使ってるのずるいだろ。騙しやがったな。「そんなつもりはございませんが、原材料表記をお読みいただければお分かりいただけるかと」って言うんだろ。ふざけやがって。「カツ」って言えばお肉。魚のお肉はお肉とは言いません。子供の頃に、30円でお肉食べられるなんて、こんな幸せあるだろうか、とはしゃいだ記憶がある。スイミングスクールの帰り道だった。あの嬉しいという感情を返してくれ。倍の60円払うから返してくれ。


「菓道」という会社がビッグカツを刷っている。菓道はあの「カットよっちゃんイカ」も刷っている。駄菓子を刷っている企業では最大手の一角。「菓子」の「道」と書いて「菓道」、人を騙しているくせに何が道だ、"剣道"という道を名乗っていっておいて、いざ試合でピストル使って相手を殺すのと一緒だろ。騙されてたまるか。ビッグカツ(Big Katsu)は嘘だらけだ。


でも美味しいから大好きなんだよな。「30円で手に入る最大限の幸福」っていう帯コメントを書きたいな。菓道さん、宜しくお願い致します。
posted by JET at 00:15| 文章 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする