2016年06月25日

父親の歌う浜田省吾の『J.BOY』

去年の冬、父親、母親、妹と、長男の俺でカラオケに行った。血が濃い部屋。かなり気持ちが悪い。持ち込みOKな地方特有の爆安カラオケチェーン『コート・ダジュール』だった。ちょっとでも削れるとこ削ろうと、カウンターで初めて会員登録勧められて素直に応じ、老眼でメガネのつるを持ち上げながら空メールを送っている父親をよそに長男は誰が金落とすんだよというUFOキャッチャーでジャッキーカルパスお徳用が、このタイミングでしか入手できない気がして妙に欲しくなったので遊んでいた。母親は家で揚げてきたコロッケを抱えていた。

一族を案内するにはおそらく不適切だろうというミラーボールの色味や回転が調節できるつまみの用意された部屋に連れてこられた。母親がコロッケの包みを開き、カバンから中濃ソースを取り出した。うちの家族は妹を除いて酒をかなり飲む。店員、のっけに生やらサワーやら運んできたテーブルにタッパーみちみちになっているコロッケを見てどう感じたんだ。たぶん俺だけがその辺をお察しし多少恥ずかしく肩身を狭めていたのですが気にせず連中はコロッケを食いながらデンモクをいじっていた。やおらなんか適当に歌おうっていうんで、妹のYELLOW YELLOW HAPPYを聴いた後、もしも私に生まれてもまた私に生まれたかったんかいお前は処女だろ、の次に父親が予約したのが浜田省吾、ハマショ〜の『J.BOY』だった。




上司に腹が立って仕方がなかったら机で歌うんだよこれ、と『時に理由もなく叫びたくなる 怒りに』といきなりAメロでかました。どこまで気持ちを移入してたのか、時に理由もなく叫びたくなるやつを圧し殺しながら、いや実際に歌ってしまっている以上圧し殺せてはいないんだけれどもこうして自分が養ってきた一家の前で酔いながらマイク握ってる父親がいた。働くようになってから、うるせえやつのうるせえ結婚観より、こういうことだろ、となんだかしみじみなりながらモニター見つつコロッケを食っていた。

ハマショ〜のすごさは、これは先にハマショ〜のすごさに気づいた友人の受け売りなんですが、一瞬たりとも正規雇用労働者としてお賃金を得る生活を送ったことがないにもかかわらず、創作力だけでその層の心情や愚痴や吐露をわしづかみにしているところで、ウチの父親もそこそこにお笑いも音楽も映画も好んでいるけれどもハナからサラリーマンで生きていこう、としていただろうにハマショ〜、俺のこと歌ってくれてるじゃん、という意識の移入をしている。『風を感じて』も『Money』も、バンダナとでかめのサングラスの奴が作れるはずが本来ない内容だ。ビジュアルからの印象が強すぎて、よけてしまっていたことに後悔している。でも、多少なり真面目に、正規雇用の身分になってようやっと理解できるようになれたという。

『午前4時 眠れずに
彼女をベッドに残し
バイクにkey差し込み
闇の中 滑り込む』

父親がある朝忽然と布団から消えていたら闇の中に滑り込んでいったんだろう、と納得する。母親の歌う菊池桃子や引き続き妹の歌うポケビを聴きつつ、なんだこれ、とまあまあ酒入ってるのに嫌でした。
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2016年06月21日

もしピア

今日も前の彼女のアカウント名でTwitter検索をかけたら、「おめでとう!」「お幸せに!」「不倫じゃないよね?笑」というリプライが引っかかった。例によって鍵がかかっているその上からなおブロックと、こち亀で中川財閥の金で建てた葛飾署の女子寮ばりにガチガチにセキュリティでふさがれているのでいくらドアを殴った所で中の様子はまったくわからない。それにしたって「お幸せに!」「不倫じゃないよね?笑」って、彼氏出来たらしい。早え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜な。おい。お前に殺されてるんだよ。俺は。弔え弔え。もっと。7回忌までは年賀状をどこにも出すな。いや幸せを望んでいないわけではないが、こんな4ヶ月そこらで何ごともなかったかのようにレール戻れるんかい。トロッコ乗れるんかい。そんなもんですか?本件に関して詳細情報がどうしても欲しいのでさっきのリプライ送ってる人に目出し帽で近づいていって「もしもし、あの壁の向こうでは何が起こっているのでしょうか?」と尋ねたくてもどかしさに全歯が欠けそうだ。無論そんな振る舞いに出たところでヤベェ奴だ。このトロッコは人間の理性に反応して危険から遠ざかる仕組みになっているので一生懸命深呼吸をしているがどういうわけだか崖がどんどん目の前に迫ってくる。


だいたい女、女がこれを読んでいるんだとしたら男相手にそう思ってくれればいいのだけれども、付き合っていたらお気に入りの場所とかだいたいこの辺で遊んでるとか、そんなとこに2人で行くだろう。全部潰されてしまった。どこにも行かれない。まったく無駄に残像を覚えているから。引きこもりでは決してない。しかし外には飽きたから億劫だ。一応働いてますよちゃんと。


近所のマツキヨにしたって「マツキヨで買うやついるか??」とワゴンに1500円位で積まれている財布にいちいちウケていた時期の幸せで気持ちの悪いゴーストの俺が笑っているのでなるべく近寄りたくない。もはや住んでいる今この施設にしたって辛い。独身寮なんですが風呂やシャワーを利用する時には「使用中」にマグネットを動かす。彼女が泊まりにきた時に、写真の状態にして2人でシャワーを利用した。こんな原始的でいつレイプされるともわからん寮で嫌な顔ひとつせず過ごしてくれたことにいたく感銘を受けた俺はひどく身勝手に運命だと思い込んでいたものである。今、シャワーまで案内している2人が収まっている隠し撮りがあったらぜひ見たい。絶対に嫌な顔ひとつしていたに決まっている。

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「Aパターンがうまく運んでいた場合」よりもなおかつ総合的に上を行くBパターンを構築しなければならない。そうでなくては死んでしまった意味、成果がない。女は人を殺しても罪に問われないが、私どもは死んでもなお蘇られるのでよかった。ぐちゃぐちゃ考えてたら「お前は元カノとアイドルとネットの人間の悪口しかネタがない」と叩かれたのに再び腹が立ってきた。他のことが人生であったら書くよ。本当にこれしか起こらないんだからしょうがないだろうが。「もしもピアノが弾けたなら」を西田敏行の100倍望んでるからな。
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2016年06月20日

あげカレーそば

あげカレーそばばっかり食ってる。地下鉄天王寺の駅で降りて直結しているあべのキューズモールというショッピングモールの中で、もともとこの場所はあべの銀座商店街があって、そこに残ってた店舗が優先して入っているので立ち飲み屋やうどん屋が平気で小綺麗なショッピングモールに入っていて滅茶苦茶になっている。立ち飲み屋、うどん屋、洋食屋、たこ焼き屋、焼肉屋、と並んでいて角を曲がるとスーツセレクトがある。一杯引っ掛けてうどん食って背広作って帰ろうとなった場合に重宝する。


あげカレーそばは、この並びのうどん屋のメニューで、うどんがメインなのかもしれないけれどもそばも選べる。どっちも美味しいんだけど最近の推しはそばで、はなまるとか丸亀とかのうどんチェーンは関西でもけっこうあるんで有り難みはそこまでないんですがそばをあんまり外で食えないんですよ。東京に住んでいた頃はバイトの夜勤明けで小諸そばばっか行ってて、たぬきの二枚盛り食って部屋帰って夕方まで寝てからまたバイトだった。店員のおばちゃんの「いってらっしゃ〜い」を背に受けつつ「おばちゃん、帰って寝るんすよ俺」と心の中で、盛り放題のネギまみれの口臭で返事をしていたあの頃に戻りたいとは絶対に思わないけれども小諸そばだけマジで食いたいので大阪にも進出してほしい。富士そばですら見かけないので絶対天下獲れる。


短冊切りのあぶら揚げがまあまあ本気で入って、ネギとたまねぎと出汁ベースのカレーとやわやわ煮まくったそばで300円、ちょっと小綺麗にしているショッピングモールの中で300円でお腹が満たされる、ウルテクの域ですもはやこれは。卓上の七味をバカバカ振ります。なぜならば育ちが良くないから。ベーシックなかけそばとか肉そばあたりもそこそこ安定して旨いんですがざるそばはイマイチで、これはどうしても東京のチェーン店をあらかた攻略してとりわけ小諸厨なので譲れない。しかしながらこのあげカレーそばはマジでうまい。出てくるまでの間ジジイとジジイの2オペ体制の連携を見守る。ジェットリーみたいな顔立ちで鼻筋に特徴のある、食券渡しても何も反応がないジジイがいつもいる。サイドメニューの親子丼の手鍋にたまごを割って鶏肉と一緒に菜箸で溶きながら麺の茹で時間を計算していて大概2、3分以内に提供される。手際を見ているのも飽きないし、絶対このジジイは俺がいつもあげカレーそばを頼んでいることに頓着していないというか覚えてないので、あんちゃん毎度どうも的な愛想を今後も振りまかないだろうからすごく居心地がいい。近所の鳥貴族で「いつもありがとうございます」と言われてから3ヶ月間を空けた。


食べログとかまとめサイト見てても、知人に飯屋のこと聞いてもけっこう「コスパ」という単語が出てくる。安価に量を食えるのがコスパなら業務スーパーでひと玉15円のうどんを買ってきて湯がいてパックの鰹節と天かすをぶっかけて醤油ぶちまいて「食べる」、というか「胃に入れる」のが一番コストあたりでいうカロリーの点で単純に点数高い。己を虫と思うなら。コスパって何基準なんだろう。たとえばあげカレーそばは安くて早くてうまい。早いというのは丼が置かれるまでもそうだし完食するまでもそんなに時間がかからない。ショットガンタッチをしたい時に最も好都合な食事です。今のところ。だから浮いた時間ぶんでDMMを漁れるし往年の助っ人外国人のウィキペディアを読める。そういうふうに余る時間もパフォーマンスのうちで、わざわざ食ったものについてレビューサイトに上げているような連中の言うコスパって何。その批評をどこの誰が見てるんだかわからないような場所にしたためるのであればもっとうまい店の情報を入れることに当てたほうがいい。だからこの文章には意味がなく、あげカレーそばで補給したカロリーを中腹ぐらいでまるっきり消費したのでじゃがりこのサラダ味を食べました。
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2016年06月12日

相楽左之助、アイドル、オタク

AKBの握手会でノコギリを持った男が大暴れした。プレゼントした腕時計をご丁寧に送り返された男が出待ちして逆恨みで相手をメッタ刺しにした。今日、アメリカでいよいよピストルでアイドルを撃ち殺したやつが現れてそいつもピストルで自分を撃ったらしい。どうしたらいいんだ。ヤベェ奴と相対するリスクを背負っている。そんなの危ないから、申し訳ないから家に引っ込んでテレビ見ててくれ、とも言い切れなくて何故かというと俺もアイドルが好きだから。ヤベェ奴の横並びでサイリウムを振っている、というか振れている、むしろ振らさせていただいているのはメチャクチャ可愛い女の子がメチャクチャ可愛いだけで完結しているにも関わらず歌やダンスのレッスンを、修練を重ねて、なんだか知らない可愛くない黒タイツの振付師とかに怒られたりしながら世に出てきてくれているおかげで謁見させて頂いている。何ごとも殊勝になってくれ。


オタクは基本的に面白くない。これは間違いない。21世紀になって15年半経ったのにいまさらオタクけなしかよ、とも思うけれどもなぜオタクがこんなにも面白く無いのだろう。雨が降っていたから遠くに行きたくないのでベビースターラーメンのチキン味とセブンイレブンで買った肉吸いをすすりながら考えた。肉吸いの汁が4分の1ぐらいになったところでベビースターをぶち込んでみたら脳に刺さるぐらいしょっぱくなってしまって寿命がまた縮まってしまった。味を描く能力のない人間がオタクについて文句を言う。どうかひとつ頼みます。


世に出ている何事かに対して言及する姿勢について重きを置くべきはまずは「殊勝になる」でなくてはならない。パソコンのモニターから腕がニュッと生えてきて胸ぐらを掴まれながら「そういうお前はどうなんだ、面白いのか」と振り回された時に声が上ずらずに対応できるかどうか。自分は斯様に思います、を筋道立てて喋れるか。これはなかなか難しく、難しいからこそ言えない。言えない難しさをわきまえている、いやきちんとわきまえられているのかどうかすら危ういけれども言わずにはおれないのだ、というキューピーマヨネーズの細い方の口から心のたけをなんとか絞り出した意見にこそ価値がある。キャップごと外して口径の広い方からどばどばサラダにマヨネーズかけてくる人間にろくな奴はいない。お前が食うだけのサラダじゃなくて俺も食うサラダだから。肉吸いの汁にベビースターぶちまけた何かは俺だけが食うんだからいいの。これのほうが旨い、という信念のマヨネーズを絞り切るオタクの握力。12kgぐらい。


そういった懸念とか殊勝をあえてかなぐり捨てて偏見や断定を振り回す、斬馬刀を振り回す悪一文字の面白さもある。あくまで「あえて」なので、色々と文脈を踏まえたうえで文脈を無視している。斬馬刀ものすごいスキだらけでウケるが、剣心はお前なぎ払うか振り下ろすしかないから動き読みやすすぎる、いつでも殺せるぞ、と余裕で左之助との喧嘩に勝った。ここで言えるのが、左之助が「あえて」「殺されるべくして」斬馬刀を振り回していたらメチャクチャ面白いのだけれども、そんなに面白いかどうかで得物のチョイスをしないと思うのでマジで勝とうとして斬馬刀に至ったんだろう。だから左之助自体は面白くない。面白いのはただでかいだけの刀だ。


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地面に対して並行すぎる


けれどもオタクはこのただでかいだけの刀を背中に背負ったつもりでインターネットでうろついている。これが行ききると、先のノコギリ振り回す奴とか出待ちのナイフ野郎とかピストルアメリカンとして世に出てきてしまう。だから本当に被害者が出てくる。マジでやめろ。殊勝に生きればこんなことにはならないんだ。左之助だってすぐに斬馬刀をあきらめて自分の拳でやっていこうってなったんだから、今からでも変われる。


第三者の目を持っていないというのもある。自分がどの程度の社会区分に位置づけられておりバラモンなのかシュードラなのか、ジョックなのかナードなのか。自分はどのへんに属しているのだろう、という眼を持っていない。2個3個ビールケースを積んだだけのピラミッドの上から拡声器で喋っている。いつでも死ぬのに。川の氾濫で死ぬのに。せめて拡声器必要ないくらい距離まではビールケース重ねるぐらいに自分の中で何かを成し得なければならない。お前の声は届いてないぞ。一生懸命生きて、それから物を言おう。頑張ろう。


※今回の記事は全部波田陽区さんに書いていただきました。



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2016年06月11日

サンマルクカフェの亜空間

サンマルクカフェでアイスコーヒー飲みながら前を向いてボーッとしていたら、「番号札3番でお待ちのお客様」という店員の呼び出しがあった。パフェとかサンドイッチとか凝ったもの頼むと番号札を渡されちょっと待たされる。いちいちアイス乗っけてプリンをアレして生クリームしぼってと、非常に手間がかかる。面倒くさいのでアイスコーヒー単体でのご注文はどうでしょうか?と咎めてくる店員は居ないので教育が行き届いている。サンマルクカフェ、ももちろんだしチェーン化されている喫茶店の店員さんは男性も女性も容姿が整っているから、可愛いあるいはかっこいい上にマニュアル頭に叩き込めるだけの頭脳も持ち合わせているのかよと落ち込む。


梅沢富美男がマクドナルドで舞台の差し入れ用にハンバーガーを40個だか頼んだら、店員の女性がお持ち帰りかこちらでお召し上がりかどうか確認してキレたらしい。マニュアル通りの対応しか出来ないのかと。そういうことで、「怒る」という行動に出る人がいるので絶対に接客業はやりたくない。もしかしたら本日たまたま社員が来てて、マニュアル通りに対応をしないとチェックシートでバツ跳ねられて減点なのかもしれないとか、バイト明けの15分前で晩から飲みに行く約束があって、自分が幹事でけっこういい店押さえてるから美味しいもの食べたいし友達がどういう反応するか気になるからあーもうさっさとバイト上がりたいな!とそっちに意識が持っていかれていたから顔テカテカ眼鏡夢芝居のことなんかどうでもよく、つい「物の流れ」「はずみ」としてフレーズが口をついてしまっただけかもしれない。


人のあらゆる「かもしれない」をあらかじめ頭のどこかでよくよく考えておくと、怒らなくなる。というより怒れなくなる。だとしたらしょうがない、という標識の前で立ち止まってしまうのでそこからアクセルを踏めなくなる。ジジイあるいはババアになり、人生こうすれば上手いこといくし実際上手いこと行ってきた、が凝り固まってしまい、ありとあらゆる段落にペンが引いてある夢芝居の台本があって、それをはみ出してくるノイズが紛れてきたら頭の中で絶対排除警報が鳴りキンチョールをあたり一面に噴射するからリビングが煙い煙い。息子の嫁が黙って窓を空ける。こうしたストレスが積もり積もって富美男はデイケアセンターに隔離される。年に一度催されるレクリエーションで家族の見守らない中白塗りで夢芝居を舞う富美男。


この店員さんに対応をされた。たまたま日常でそういう巡り合わせがあったとして、「それを確認されたとてたいして自分に被害をおよぼさないたぐいのミス」に対して糾弾すべき、声を荒げるべきでないんじゃないだろうか。「お持ち帰りです」というワンテイクが増えるだけで済む話だから。実際あえてキレてみる、キレてみたったことでエピソードになるしお金ももらえるしキレてみたろうかっていう打算、ヤラセが挟まれている可能性もあるけれども。いやいや、そんな最悪なことは流石にないはず。でも芸能界はおっかないからこの程度の意識牽引はやっているかもしれない。「かもしれない」だ。どうしよう、布団を被ろうかな。


で、頭に戻るんですがボーッとしながらアイスコーヒー啜ってると、「番号札3番でお待ちのお客様」という案内を店員さんが結構繰り返し繰り返し呼びかけていた。のにも関わらず、該当の3番がマジで一体どこに消えたのだか姿を見せなかった。なんで?神経の集中を割いてパフェこしらえたのにパフェが宙に浮いてしまった。どうするんだろう。捨てちゃうのか。店舗の2階にトイレがあって、個室のドアにカギがかかっていたら天井に吊るされた男子あるいは女子マークのランプが点灯する仕組みになっている。せっかくパフェを注文したのに土壇場でやっぱいらないわ、とは恐らく中々ならないはずなので、あのランプが点灯している間、その個室だけにゲートが開いている亜空間に吸い込まれているのかもしれない。いや、絶対そうですよ。
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2016年06月05日

相撲の曙と速いクルマ

余りもので一品こしらえることが器用で小粋でスタイリッシュだとされる。冷蔵庫からひっくり返してきた油揚げを軽くあぶってネギ刻んで納豆たたいて小鉢に叩き込んで缶ビールと一緒に提供されたら、今の私めが発揮できる最大限の限りを尽くしたパフォーマンスですよという、配られた手札のカードで一番強い役を場に出してやったテイストが醸し出される。素敵かつ素晴らしいし格好いい。大竹まことになりたい。大竹まことは売れてないヒモ時代に働いてる彼女のメシを作ることで料理が身についたらしい。山瀬まみ泣かそうかな。石とか投げたら簡単に泣きそう。


たとえとして、ちょろそうな「油揚げとネギと納豆の何らかの一品」を持ち出すしかないくらい自分は料理ができず、要はアドリブが効かない。食ってるものが悪いから発想も貧困になる。最低限このくらいならとっさに作れるだろうとタカを括ったからなんだけれども、猿でもオンナでもFランでも失敗しないクックパッドを見ながら、600Wで4分温めましょう、とそのまま指示に従ったらうちの中国製の電子レンジがいうこと聞かなくてぶっ焦げた白菜と豚肉だったものにポン酢をかけて食べる羽目になった。ワクワクしながら買ってきたシリコンスチーマーに入れたのに。ふんわりとミルフィーユ状になった白菜と豚肉に仕上がる予定だったのに。全部自分だけで処理したので被害は最低限、焦げを食ったことによりガンにかかりやすくなったぐらいで済んだ。しかし何らかの折に女の人が家に遊びに来て、格好をつけようと「小腹空いた?ちょっと待っといて」と台所でガチャガチャやった挙句にただの焦げを出した日にはおそらく刺されて死んでしまう。


この間、水曜日のカンパネラのコムアイさんが作った楽曲は、ウィキペディアを要約しただけで付け焼刃の知識を耳障りがよいだけのリズムに乗っけておりこっぱずかしいやで、寒いやで、という記事を書いたら水曜日のカンパネラの曲がコムアイさんではなく裏方の大人が作っているのでその叩き方はお門違いですよ、よっぽどお前のほうが付け焼刃で返り血まみれで気持ち悪いですね、という出来事がありました。すみませんでしたその節は。視界に入ってきた情報のみでむりくりケンカを売った。ちょっと下調べしたら一撃でわかるのにそれをせず、ただ駅でわめいている人のブログだった。新宿駅の丸の内線に向かう地下道で、本意気の、移民の歌か?真壁刀義の入場か?ぐらいの声量で「お前たちが何もかも悪い!!」と叫んでいる50代ぐらいのおじさんを見たことがある。自分もいつかそうなる。


言い訳がましい話になるけれども、自分が知りうる限りの情報をただ言いたい。もっと言うと、「そう信じている人」の話が聞きたいし文章が読みたい。飲み屋でうんちくかましてる時におぼろげなソースのままでもいちいち辞書ひかない。うちの死んだ爺さんは、曙(相撲の)の立ち合いは自動車が40キロ出して突っ込んできた時と同じ破壊力らしいぞ、と婆さんに止められている日本酒片手にしゃべってくれた。物理が苦手なのでそういう衝撃の計算とか、曙の入射角がとか細かい突き詰めは置いておいて、いや爺さん、そんなわけないと思う。40キロ出したクルマと同じ馬力で突進してくる化け物がレミーボンヤスキーのハイキックぐらいでぶるぶるぶるぶる…でろん…とはならない。お相撲さんだって自動車とぶつかったらしばらく入院するだろう。



こういう、いつの間にか、どこかのタイミングで自分の偏見とか勘違いが挟まれちゃった話をおおっぴらに言える、読めるのがブログのもしかしたら良いところなんじゃないか。などと、自分のうっかりを、うっかりさんを無理やり肯定してやろうと背骨を捻じ曲げて、人として道理がわかっていないというか軸がぶれているのもいいとこなので忘れてしまってくれていいです。「お前たちが何もかも悪い!!」と叫んでいるおじさんに、「もしもし、そんなことはないんじゃないでしょうか」と話しかけるような真似はしない。危ないので。陰からクスクス笑ってください俺のことは。


いつにもまして卑屈な文章だ。でも、まだまともなのであからさまな間違いは教えて下さい。暴れません。暴れたらヒモになれないので。


「水曜日のカンパネラのコムアイさんは慶応義塾大学を卒業されている」が今というか上半期のフレーズで1,2を争うぐらいハマっている(あとは「Life time respect 〜女編〜」)。これで水曜日のカンパネラのコムアイさんが本当は慶応義塾大学を卒業していなかったらどうしよう。そんなステキなことがあったらいいですね。
posted by JET at 17:59| 文章 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月01日

オボッチャマン聞け



あなたがちょっとだけすわってたベンチ
そーっとなでなで ああ わたくし
しあわせ感じてしまいます


自分の行動が全て許されるであろう、とハナから決めつけてかかってるあたりに、キャラメルマンナンバーであり、やっぱりこいつもあのマシリトに作られたんだなというあさましい自尊心が見て取れる。その辺のおじさんが女の子のさっきまで腰掛けてたベンチに忍び寄って手のひらでサッ、てやるのと本質的に何にも変わりないのに、いやむしろそのへんのおじさんですら多少なりとも後ろめたさがあると信じたいが、このロボに至っては悪びれもせずに何をセンチに星空見上げてやがるんだ。アラレちゃんに半端無く許容力があるだけでお前が許されてるわけじゃないぞ。「キーンでございますー!!!」も、あれも好きな女に合わせに行く、擦り寄る姿勢が気に食わない。「ございますー!!!」とかちょっとお前のエッセンスを足すんじゃない。合わせられた側はそんな露骨にやられたらちょっと引いちゃうんだよ、普通は。いや、本当アラレちゃんがいちいち言わないだけなんだよ。ていうか誰か言えよペンギン村。




容姿端麗 かわいくて
成績優秀 できがいい
「いけない また目立ってしまった」
すぐに反省 性格素直
人柄善良 真実一路
オボッチャマンでございます


わざと尊大にふるまって、そういうツッコミ待ちってほどに高度な回路は組まれてないだろう。あかねちんあたりが釘刺してくれればこんな文章書かなくて済むのに。あかねちんあたりが。容姿端麗なのはお前がそう作られたから。成績優秀なのもお前がそう仕組まれたから。何かしら能動的に努力をした覚えがあるか?貴様はあくまで機械だ。真に考える能力が備わっているのならば、創造主のマシリトから私に組み込まれた思考回路を踏み越えなければならぬという葛藤があってしかるべきなのに「人柄善良 真実一路」とヘラヘラしながらキーンでございますと。おめでたいね。


アラレちゃん、「おぼっちまんくん」と呼ばないでくれ、奴はつけ上がるだけだ。彼女ならではの呼び名を与えてもらえた俺は特別なんだと、またご都合の妄想にふけられるんだぞ。ハートで自分を囲んでいるあいつの頭の中を見ただろう。この感情は「気持ちが悪い」というんだ。覚えておいてほしい。じゃあまた来るから。後、あかねちんに俺が言っていたことは絶対バラさないでおいてくれ。嫌われたくないんだよ。
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2016年05月27日

欽一





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萩本欽一のことを今後は「欽一」と呼んでいきませんか?という話をした。もう欽一も70半ばを過ぎて両親もいないだろうから欽一を「欽一」と呼べる人間はもうこの日本に残っていない、師匠の深見千三郎先生もとっくの昔に完全に亡くなっている。とすると、今、我々が彼を「欽一」と呼ばなければ、いずれ欽一も自分が「欽一」であると認識できなくなってしまうのではないか?由々しき事態だ。大御所芸能人、もう芸能界にパイセンが居ない、誰からも怒られない人間を下の名前で呼び捨てにしていきませんか。藤村俊二を「オヒョイ」あるいは「オヒョイさん」でもなく「俊二」と呼んだ瞬間に「ああ、次男なんだ」と発見があった。朝丘雪路に向かって「おい、雪路」と思うと自分も大橋巨泉の気がしてきて、ボインちゃんという表現は俺が思いついたんだよねトーク、を披露しに毎年夏にオーストラリアから出稼ぎに来てやろうか、タモリに嫌がらせしたろうか、しかしいいともが終わっていた。急速に老いていく巨泉。巨泉は巨泉より「大橋」と呼んだほうがおもしろいですね。


欽一の話に戻る。俺は上京するまでテレビしか娯楽が周りになかったので90年代にやってた大概のテレビは観ていたけれども、欽一といえば仮装大賞ぐらいしか定期的に見る機会がなく、その昔ファミリーを従えて数字を稼ぎまくっていた時代のエピソードを一機や勤づてに聞くぐらいしか情報がなかった。「欽ちゃんファミリー」という組織に対して結構違和感があって、たけし軍団なら集まって番組やってるのにファミリーはそういうのがない。なのに「欽ちゃんファミリー」という看板だけ空中浮遊している。あるんだかないんだかわからないのに関係者の証言だけがまことしやかに囁かれる。フリーメーソンに近い。


謎だらけの欽一と接近しよう、存在を確認しようと思ったらこれまでは仮装大賞本戦進出が一番の正規ルートだった。もし小学生のクラスを受け持っていたら「めだかの学校」とか「線香花火」とかで子供等を焚きつければかなり可能性は高い。「めだかの学校」なら青いビニルの梱包用テープでつくろった川で白いタイツ着させて泳がさせときゃいいし、「線香花火」だったら真っ黒い模造紙を貼ったパーティションの前に黒塗りで立たせて紙吹雪撒けばいいから。この手はずだったら簡単だったのに、おじさん一匹で出場するとなるとイロモノ枠を狙うしかない。「42歳 自営業 1人」みたいな腫れ物っぽさやギャンブルイズムあふれる作品は1大会に枠が1つ2つしかないのでかなり針の穴を通すコントロールがないと欽一と会えない。教員の皆さんはお仕事大変だけど欽一と簡単に会えるんだからそういうアドバンテージがあるだけまだうらやましい。


だが昨年、駒沢大学仏教学科に欽一が合格した。学歴厨だったのか?となるとつまり、平日日中に世田谷の駒沢キャンパスに行けば欽一に会えるかもしれない。黎明期のバラエティに次々と新しい風を吹き込んだ欽一が、次に着手したのが「講義受けるギャグ」「レジュメ配るギャグ」「代返頼むギャグ」なのではないだろうか。生活の中、大学の講堂に違和感として75歳のおじいちゃんである自分がただ在るだけで生まれるユーモア。マスメディアはもちろん、あるいはお客と舞台との距離感ですらもはや遠すぎる、純粋なリアルライフに根ざした面白さこそ追求しがいがある。素人を起用して、台本どおりじゃない、机上で終わらないお笑いを世に知らしめた欽一のネクストヴィジョン。絶対今のうちに観ておかないと。先があまりないんだから。と、平日の昼間に休みをとって欽一を見に行きませんか?といまのところ3人に声をかけたら、「正気ではない」と言われた。なんでそうなるの?!なんでそうなるの?!と叫びながら全力で高く跳ぶというギャグ、なにそれ。
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2016年05月23日

『私は海をだきしめていたい』の話

お前はムラ社会的な考え方にはまっているから坂口安吾を読み直せ、と言われたので読み直した。どれをという指定もなかったので短いやつをパラパラ読んだ。安吾がどうこう言ってたからじゃあ自分もこうしようってそのまま鵜呑みにするならヒロポン一発打って偽物の焼酎飲んで泡吹いて死んでしまえばいい。あんまり意味がない。そんなことはどうでもいいんだけども、いい加減しつこくて申し訳ないんですが俺は結婚をしたいなという彼女と別れまして、っていうんで今の状況で読むのと学生時代に蒸し風呂状態のロフトの上で読んだのとけっこう思うところが違っておもしろかった。


掲題の『私は海をだきしめていたい』の主人公は娼婦と付き合っている男、ここに安吾の私的部分がどれくらい入っているんだろうかはわからないけれども、存外に参っているときじゃないと書けない、どうせなんにも起こらないんだよ人生なんてのは、というやっつけ、遠くを見ている。女を抱いてもなんとも思わないが単に肉体と接触したい、相手は娼婦でやり過ぎて不感症なので反応もしない、ただ単に交わっているだけ、俺は女じゃなくて女の形になっている「水」とセックスをしているだけなんじゃないだろうか?は?だけれども、そこに何の意味もないことがただただ落ち着く。情が移ったら終わり。そういうのではない。意味がなくていい。


"私は悪人です、と言うのは、私は善人ですと、言うことよりもずるい。私もそう思う。でも、何とでも言うがいいや。私は、私自身の考えることも一向に信用してはいないのだから。"


「私はきもいです」と言うのがいちばんきもい。「私はきもいです」と表明している奴は本当にマジで自分が想定している範囲外にきもいということに気が付いていないからおぞましいくらいきもいのだが、最後に「私は、私自身の考えることも一向に信用してはいないのだから」のところまで行くと、巡り巡ってあげくにどうでもいいんだよ、と吐き捨てられる、吐いている痰に魅力がある。


学生の時に読んで、こんなもんかねえ!!女を抱く行為ってこんなもんなのかねえ!!と放送室の松ちゃんばりに、かつ隣人に迷惑にならないように叫んで眠るだけだったが、ようやっとなんか意味ねえねこれ、が理解できてきた。ただ、


" 私は始めから不幸や苦しみを探すのだ。もう、幸福などは希わない。幸福などというものは、人の心を真実なぐさめてくれるものではないからである。かりそめにも幸福になろうなどと思ってはいけないので、人の魂は永遠に孤独なのだから。そして私は極めて威勢よく、そういう念仏のようなことを考えはじめた。
 ところが私は、不幸とか苦しみとかが、どんなものだか、その実、知っていないのだ。おまけに、幸福がどんなものだか、それも知らない。どうにでもなれ。 私はただ私の魂が何物によっても満ち足ることがないことを確信したというのだろう。私はつまり、私の魂が満ち足ることを欲しない建前となっただけだ。”


ここまで達せてはいないし達すべくして生きたくない。一生孤独で畳の上で大の字の染みになりたくないよ。まっとうに幸せになれたら上がりなのでどこまでも虚無虚無虚無、は恐ろしすぎる。こうならないようにしたい。好きなんだら同じこと重ねて標榜せんかいって言えたものかよ。俺は当たり前の奥さんがほしいです。安吾はこの文章を発表した6年後に結婚する。


だるそうにちゃぶ台を拭いている姿、洗面器に足を突っ込んでいる様子がふとエロいっていうふとしたエロさを噛みしめられるようになってきたのも読み直したおかげで気づいたからよかった。夏という季節は女の人がエロいので好きなのかもしれない。蛇足になるけれども、Twitterでフォローしている女の人がこの話を好きだ、と書いていた。女の人もいいと思うのか。女は海だ塩水だ、生理食塩水だos-1だと言われているのに、惚れ込めるものなのか。ご意見ご感想は「njomooo」までお待ちしております。
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2016年05月21日

とんかつのお茶漬け

5/20(金)朝8時半に新宿着。そして池袋へ移る。ファミリーマートの脇に腰掛け、目の前を異様にゆっくり通り過ぎる廃品回収車を眺めながら男梅サワー350mlを空ける。10時、夜行バスの照明点灯時より調べていた、スクール水着を着用した女性が、自分で押さえたホテルに訪れる系の風俗店受付に向かう。平日だし開店同時に行けば競争はないだろう、と雑居ビル4Fの看板も出していない店のインターホンを鳴らし、ドアを開けてもらうと、ゴールデンボンバーの人似の若いあんちゃんと自称料理人・平野寿将似のおっちゃんが鳴り止まない電話の応対に忙しくこちらに意識をまったく向けてもらえない。ようやっと用件を伝えると、今から最短案内で13時になるとのこと。13時からはハロプロショップ訪問の約束があり、いくらスクール水着着用の女性に相手してもらえると言えどハロー!プロジェクト所属の肩書きに勝てるわけがない、電話応対に追われている間に男梅サワーのアルコールがすっかり抜けて冷静になり、また今度にします、と雑居ビルを出る。性的サービスなんかラーメン感覚で受けたいよ。午前から午後まで待てないよ。


13時まで本読む。


ハロー!プロジェクトショップ駅で家臣くんと合流する。仕事をサボりあるいは抜けてアイドルショップに向かう社会人と呼ばれるわれわれはしばしば世の中では気持ちの悪いうんちと呼ばれる。風俗の話した後に個人名出したくないので、あの娘とあの娘とあの娘が特にかわいく、あの娘のバースデー記念写真は所有せねばなるまいと誓う。しかしながら、本日ハロー!プロジェクトショップを訪問したものの、翌日また別の友人とハロー!プロジェクトショップを訪問する予定があり、あくまで品定め、購入を見送る。


お昼ごはんに とんかつのお茶漬け を食べる。味が薄い場合はこちらをおかけください、のタレをだばだばかける。べろが馬鹿なので。家臣くんと別れ、高円寺へ。夜からorui君と合流する予定があるもまだ太陽が真上にある。せっかくの高円寺、先ほど風俗に行く機会(オポチュニティ)を逃したこともあって名残が惜しいので、5,500円を支払うとウーロン茶を運んできてくれた女性がなぜかおちんちんを舐めてくれる系のお店に入る。パネルを見ながら指名する。


「この娘でお願いします」
「1時間待ちですね。しかも生理です。この娘なら30分でいけます。生理ですが」
「生理じゃない娘いますか?」
「この娘は生理じゃないですが、おすすめしかねますね」
「じゃあこの娘(30分でいける娘)で」


自分の口から「生理じゃない娘」という要求が出るなんてよっぽど地に落ちたと騒いでいたけれどよっぽど地に落ちていた。排卵をNG条件とする。地獄に落ちる。当たり前。生理じゃないがおすすめしかねられた娘の立場に本来回るような心構えで生きてきたのにたった5,500円ぽっちが惜しいか。惜しいです。申し訳ありませんでした。しかも薦められた女性はご指名率No,1らしい。肩書きに弱い。約束の時間が書かれたカードを渡され、ぶらぶらして時間つぶす。


入店、しばらくしてブースへ。女性来る。ギャルだ。好みではないというか好みにしようとしなかったタイプ。


「大阪から来たよ」
「それが自慢になるかよ」
「No,1てすごいね」
「たまたまだよ」
「俺もNo,1になりたいよ」
「知らないよ」


格好よかった。こんなにも美しく背負い投げされると受身の取りがいしかない。ひたすら受け身とる。こういったお店は得てしてユーロビートが流れておりやかましい。彼女とお付き合いのあったころ、夏のまだ日がある時間に事に及んでいた時に何に一番興奮したかというとセミの声で、子どもたちが野っぱらで駆け巡っている間際に私は女性を抱いている、その違和感というかくずれみたいなようなものがなにやら血液のめぐりをよくした。だから、ユーロビートの代わりにセミの声のオムニバスを流し、マットは畳張りに変え、冷房をかけない「ピンサロ・蝉しぐれ」を開業してくれませんか。私は通います。あと、ユーロビートだとコミュニケーションが取りづらい。単純に声が通らなさ過ぎるので。


1畳半ぐらいの窮屈なスペースで脚を伸ばしていたら、左のふくらはぎが攣ってしまった。普段生きているだけでエコノミー症候群かかるような生活を送っていたバチが今当たった。性的なサービスを受ける代償に左脚を捧げなくてはならないんだろうかと覚悟決めるぐらいに痛い。女性にくわえてもらいながら悟られないようにさりげないが必死に左足をストレッチする。みるみるしぼむ。くわえるよりNo,1なら人の左脚が腐るのを治してくれ。我慢する。お題目を唱える。いつの間にか治る。


両方の乳房で摩擦される行為を受け、終わる。お前がナンバーワンだ。恋をしてしまいそうになる。なぜならば両方の乳房で摩擦してもらったからだ。女の子は茨城出身でヤンキーまみれの田舎が嫌で東京に出てきたらしい。境遇が近い。恋をしてしまいそうになる。店を出た。まだ左足に鈍痛がある。びっこになってしまった。


orui君と会う。orui君を簡単に説明すると、「人とけんかをする前に、八角形の金網の中で挑発してくる相手の足元に懐から取り出したピストルを一発撃ち、これじゃフェアじゃないだろ、お前も使えよ、ともう一丁を相手に無理やり握らせる」、ような流儀にうるさいろくでなし野郎なのでいつも話すときに始めからピストルを持っていく。タイ料理を食べたり煮込み料理を食べたりしながら話す。高円寺なら誰か来るだろ、とtwitterで声をかけてみるとsudoさんが捕まった。sudoさんもおおかたろくでなしなので話弾む。twitterの力を過信し、女の人来て〜!と声をかけるも簡単に股を広げてくれるのはsudoさんぐらいで誰も来てくれず。失意の高円寺で解散する。


高円寺の自遊空間に泊まる。ここはいた分だけ払えばその料金という自分ちより快適な場所なのですばらしい。一生いても死ぬときに一生分の代金でセーフになる。東京に来ると結構な頻度で利用する。というわけで文章が書ける。もうすぐ入店から9時間。シャワーを浴びてきます。ひげを剃る。
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2016年05月15日

2007年8月の音楽

高校2年生の夏休みの記憶がすっかり抜け落ちている。昔のことを逐一細かいところまで覚えているほうではないけれどもいちいちふびんな出来事は泥として目の周りに塗りこんで、決して忘れてなるものか、とるろ剣で寺が燃やされたあとの安慈ばりに業として焼き付いている。何かこう青春げなエピソードでもあれば死ぬまでしがむつもりで、パッと出てくる高校時代のプレイバックは家庭科の時間に異性と1時間×2コマほど会話をした、ような?とかズタズタの陰毛が写りまくっているフイルムのみ。桐の箱に入ってました。ともかくも、プラスとかマイナスとか、ピクリとでいいので針が触れたシーンがあったなら無理やりへばりつけるのに、高校2年生の夏休みの記憶がすっかり抜け落ちている。思い出そうとするといつの間にかよく眠れる。

当時我が家にDVDレコーダーが届いた頃で、テレビ番組が高画質で残せるようになった。夜な夜な、クーラーの効いた居間で、録画した甲子園の映像をチアリーダーが映っているシーンだけ切り取って編集しているのが唯一、高2の夏休みの記憶。お前と同い年の奴らが人生賭けてるのを見ながらどういうつもりでちんちんをしこっていられるんだ。だからお前はその時死んでおけばよかったのだ。帝京高校のチアリーダーが可愛かった。狙い目は得点が入った瞬間のほかはもちろん、1イニング終わった後の校歌、特大のファール、視聴者からの応援メッセージが読まれた時など。性癖のひとつにチアリーダーがあるのは高校野球のせいで、高2の夏休みなんか無ければよかった。

と、のんべんと何もなかったと喚いているのもよくない、確か高校生の時に他にやっていたことといえば音楽を聴きだした、演奏してはいない、ただ聴くやつをやりだした頃のはず。懐メロ特集聴いたらあの時ああだった、を揺り戻させる引き金になるかもわからないので、俺が17歳だった2007年8月の月間オリコンチャートを振り返っていきます。


10位 モーニング娘。『女に 幸あれ』
この時のメンバーがぱっと出てこないのに今のメンバーならすらすら言える人間になってしまった。久住小春さんが加入した頃か。久住小春さんは俺が大学の時におはスタに出ていて、授業にもろくに出ずおはスタ見てから夕方まで寝ていた時期にもお世話になっており負の印象が勝手に強い。すみません。


9位 FLOW『ANSWER』
GO!!のあんちゃん達だ。この曲は覚えてない。「壊れそうなほど捨て身で愛を抱きしめるよ たとえそれが夢幻でもかまわない」本当に?本当にかまわないのか?うそを歌わないでほしい。動画を見たら堂アナウンサーが可愛かった。この頃のテレ朝の女子アナ好きだったな。前田アナとか大木アナとか。思い出してきた……


8位 RSP『Lifetime Respect-女編-』
人の8月の月間チャートで勝手にランクインしないでくれ。でも確かにいろんなとこでかかってたなこれ。田舎のジャスコで聴いた覚えがある。文化の終わりか?「あんたの子ども 産んで育てたいベイビー」という母のもとに産まれてきた子ども。「-女編-」って。だからオンナはバカなんだ。


7位 ORANGE RANGE『イケナイ太陽』
2007年の生きづらさ。インターネットをやっていたので、ORANGE RANGEの『パクろうぜ』宣言とかドクターマリオの曲と照らしあわせたやつとかインターネットの潮流に乗っかって一緒になって叩いてたな。でもいまだにメロディーは記憶にあるしパクりパクられの糾弾はだんだん下らなくなってしまったのでORANGE RANGEもさほど悪くなかったように思えてきた。これが老いるということ。


6位  RIP SLIME『熱帯夜』
「聴いている」側と「聴いていない」側に別れる音楽っていうのはいつの時代もあったのでしょうか。たとえば尾崎聴いてるやつとは距離を置きたいとか、ビートルズって怖いわ、白人の不良のやるやつだろとか。振り返ってみるとじゃなくてあくまで当時の聴き方として。俺は高2でリップスライム側の人間とは友達にはなれなかった。
最近何だか知らないが、ラッパー同士でラップのケンカをする動画が流行っている。明らかになで肩だろ、棒きれだろ、筋肉に潰されてきただろ、という人間が筋肉側に肩を持っている。なんでだよ。マイク1本での勝負に感情移入し過ぎるが余りにこれだったら俺にだってできるだろ、が増長しているようで気持ちが悪い。いざ本意気の腕力勝負になったら負けちゃうんだから大人しくしようぜ。ブログ書こうよブログ。ナードなんだから。


5位 タッキー&翼『SAMURAI』
タッキーかっけー……


4位 Aqua Timez『ALONES』
もう居たのかAqua Timez。Time「z」。「Z」の文字は古くからZ戦士の証として格好いいという、分かり合える価値観もあったのに目を向けなかった。もったいない。Aqua TimezのこのPVのように、地下駐車場でメンバー同士互いに距離をおいて楽器弾いてるバンドが急に流行りだした記憶がある。話はずれるけどもHYっていうバンドがあって、テレビにさほど露出していたわけじゃないはずなのに学生の頃カラオケで連中の「AM11:00」を歌うやつが必ず居た。何でなんだろう。筋肉同士のネットワークでだけ流通しているいかがわしいピンク音楽なので国はHY並びに地下駐車場でPV撮る集団を取り締まってほしい。

長げーーーーーーーー。トリプルA面だろうか。日差しを浴びているくせに不健康極まりない白さの韓国人のPV。韓流ブーム、も嫌いで、うっとうしいなって遠ざけていたのも思い出した。最寄りのGEOでファイトクラブを借りようとしたら置いてなくて、一角が韓国輸入の連ドラで埋め尽くされていた。当時NHKで擦り切れるぐらいパワープレイされていた『宮廷女官チャングムの誓い』を両親が追っかけてたので、そこから拾った「目上の人間に対する朝鮮式のおじぎ」という一ネタがネット右翼の友人にややウケた。夏の日差しに晒されながらも色白すぎる。いかがわしい。


2位 大塚愛『PEACH/HEART』
大塚愛といえば、ベロを出しているアルバムのジャケットが精液をぶっかけるコラージュ画像の素材に使われまくっていたこと、『さくらんぼ』が広島カープ江藤と近鉄バファローズ山下の応援歌を混交して巧妙にパクられているんじゃないかという検証FLASHがインターネットに上がっていたこと、など、インターネットのさらし首として槍玉に上がった結構な元祖なんじゃないか。
今自分は、パクリを糾弾する人間に大したやつ、ろくなやつなんかいた試しがない。という立場で、まさかORANGE RANGEのYAMATOさんと見解が一致する時が来るとは。あんなに嫌いだったのに。わからないものです。


1位 Hay!Say!7『Hay!Say!』
ヘイセイセブン。俺も一応平成生まれだからヘイセイセブンに加入する資格はあるんだよね、というユーモアを披露してしまった経験のある平成生まれのジジイ、俺と一緒に首を吊りましょう。2007年の8月、平成生まれの連中がオリコンチャートの1位だったらしい。つまりは、顔とダンスと歌がよければウケる。長々書いたけれども結局そうだった。何も前向きになれなかった。無念だ。明日の朝セブンイレブンでどのおにぎりを買うか。
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2016年05月08日

すず

忙しいところ申し訳ないね、ちょっと座っておじさんの話を聞いてくれ。君は昔、おじさんたちの仕事にケチをつけてきたことがあった。「他人の声を拾うだけの仕事を続けられるなんて理解が出来ない」と言った。それはそうだろう。煙草いいかい。君はそんだけ若くしておじさんの稼ぎなんかとうに超えてしまっている。こうやってストレスを発散するためにおじさんは煙草を吸っている。この銘柄がいまいくらか知っているかい。430円。1日1箱単純に吸ったとしたらひと月で13000円ちょいだね。君の声を何時間か拾って、ひと月ぶん。おじさんはやっと精神がリラックスできるんだ。


人は皆誰かに支えられて生きているというね。だけれども、おじさんの考えは少し違う。おじさんはすずちゃんの一挙手一投足を追いかけて、日々を過ごさせていただいている側の人間なんだ。支えているなんてとんでもないね、おこがましい。これに懲りたりへこたれたりなんかして、スタッフに愛想を振りまくようになってはいけないよ。浮かんだままに言葉を繰り返してほしい。この現場で、君がふっと仕事が嫌になって、世間の声がうるさくなって、居なくなっちまったら撮影は中止、つまりおじさんは食いっぱぐれる。お気に入りの銘柄が吸えなくなってしまうんだ。だから、そのままで居てほしい、いやむしろ、そのままでいる必要がある。


おじさんが「人の声を録音する仕事に就きたい」と意識しだしたキッカケはね、どうしても「人の心の声」が聴きたい、っていうのがあったからなんだ。ちょっとカッコつけてるかな。機械の性能は良くなっていく。昔おじさんが駆け出しの頃なんか、こーんなごっつい竹竿みたいなマイク振り回してたし、体力に自信がなかったから現場に来る度に憂鬱だった。でも今じゃこんな小っちゃくて軽いやつでクリアに録れてしまうから、おじさんがゼイゼイ息切らしてたあの頃なんだったんだよ、ってちょっと舌打ちしたくなるけれど、大変だった時代を経ているから、「今、努力している人の声」が聞こえるようになったんじゃないかなって、こじつけみたくなってたらゴメンね、でもそう感じている。「人の心の声」は、いくら機械が進化していっても聞き取れるものじゃないんだね、自分が努力して、成長した。要は経験かな。まだまだ勉強するべきことは多いんだよ本当に。嘘の気持ちじゃなくて、本当に今マイクの前の対象が「何を感じているか」を知りたいから、君が「他人の声を拾う」だけの職業に、意義を感じている。おじさんの食いっぱぐれの話はちょっと伝え方が不味かったかな?お金は儲けてないから、実際に生活してかなきゃならないんで、お金半分、気持ち半分で仕事をしてる。その「気持ち半分」のところをわかって欲しかったなっていう、長くなってごめん!台本覚えなきゃだよね、俺もスタンバってくるから。じゃあ本番よろしくお願いします。


すず…嗚呼すず…
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Katsu

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まず「Big Katsu」を2回書いている意味がわからない。寝ぼけてたのか?自社製品のパッケージデザインって、案がそのまま素通りするじゃなくて、おそらくいろんな大人が絡んでいるはず。大なり小なりの会議で誰も「ん?"Big Katsu"、2個無い?」と気付かなかったのか?もし、「Big Katsu」を消費者に印象付けたいと、パッケージのそこかしこに文言が散らばっているならまだしも、「2回」である理由とは。本当に何回見ても2個あるなこれ。立体視かもしれない。でも、仮にこの「Big Katsu」が1個しか書かれていなかったとしたら、余白にちょっと寂しくなってしまう。今までそこにあったものがいざ無くなったら、寄り添っていた「Big Katsu」の重みが消えてしまったら悲しい。いや、そんなことはないな。「Big Katsu」一個になったんだ。と思うだけだな。か、それか「直ったんだ」と小声で言う。


そもそも、"カツ"のスペルって「Katsu」なのか?確か元ネタはカツレツという料理で、日本古来のやつではなくて、おそらく遠い国から伝わってきたんじゃないのか。「Big」は英語だからアメリカかな?アメリカの定食屋で「Katsu Rice」と書かれていて、注文してカツ丼だったなら裏付けになるから調べに渡米しようかな。そうなったら、「Katsu」の「tsu」がウェイターにきちんと伝わるかどうか。舌畳んだり裏返したりするやつだ。指差して「これ!」もかっこ悪い。「バニラ・アイス」が通じない日本人あるあるみたいなのもあるし。「ヴァニラ・アイス」って、「ヴァギナ」って言ってるのとほぼ同じだろ。恥を知らないのかアメリカ人は?


左側の黒縁取り、パープルの『カツ』。違和感でしかない。しかし主張が強い。ニコニコでカツを揚げる動画があったとして、「カツ」とだけ急に巨大なフォントで流れてきたみたいな、「確かにそうだけど、お前なに?」の『カツ』。不安になってきた。これが流行っている不気味の谷か?なんでお前はここにいるんだ?


小窓から実物のカツが覗いている。明らかに美味しそうな印刷のカツよりもやや干からびている。嘘をつけなくて、「我が社の製品のコンディションはいかようになっております、お客様、大変申し訳ございません。しかしながら、不肖、手にとっていただきたい、口に運んでいただきたい、何卒ご賞味をば宜しくお願い申し上げます」という真摯な気持ちから開けた小窓、フィルム越しのカツ。この小窓を開ける決心に至った40代後半の、妻もあり子どももあり、なおかつ葛藤に負けてしまった白髪交じりのサラリーマンの最後の抵抗、良心の現れ。がこの半径2センチもない円形から見て取れますね。


いや、見て取れないよ。良心なんかない。だいいち、カツって言われたら豚のお肉だろ。魚のお肉使ってるのずるいだろ。騙しやがったな。「そんなつもりはございませんが、原材料表記をお読みいただければお分かりいただけるかと」って言うんだろ。ふざけやがって。「カツ」って言えばお肉。魚のお肉はお肉とは言いません。子供の頃に、30円でお肉食べられるなんて、こんな幸せあるだろうか、とはしゃいだ記憶がある。スイミングスクールの帰り道だった。あの嬉しいという感情を返してくれ。倍の60円払うから返してくれ。


「菓道」という会社がビッグカツを刷っている。菓道はあの「カットよっちゃんイカ」も刷っている。駄菓子を刷っている企業では最大手の一角。「菓子」の「道」と書いて「菓道」、人を騙しているくせに何が道だ、"剣道"という道を名乗っていっておいて、いざ試合でピストル使って相手を殺すのと一緒だろ。騙されてたまるか。ビッグカツ(Big Katsu)は嘘だらけだ。


でも美味しいから大好きなんだよな。「30円で手に入る最大限の幸福」っていう帯コメントを書きたいな。菓道さん、宜しくお願い致します。
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2016年05月03日

喧嘩の仕方がわからない

彼女と別れてからしばらく経って今、性欲がほとばしっている。女性の体が抱きたくて仕方がない。昨日飲み会から帰ってきて、家に着くやいなや背広のままで洗体エステを吟味し、この子にしーよう、と黒髪ショートの女に目星を着けた時点でようやく寝巻に着替えて就寝、翌朝6時に目覚め、出勤状況をチェックすると既に300分待ち、他の娘達も最短で100分そこらかかる。ゴールデンウィークにお前らは他にすることがないのか。それでいいのか。ここから予約入れて風呂入って電車乗って、って考えると急に冷めてしまいしこって二度寝した。そのような毒ガスのゴールデンウィークを、両親の帰省要求を蹴ってまで過ごす。


しこるのにも、近頃はAVが使えなくなってきた。ていうのも女優がプロとして努力をしているから。この女性たちが労働をしているのに俺はしこっている場合なのか?いいえ、しこっている場合ではないだろうと申し訳無さが興奮に先立ってしまう。では、何を持ってして為すかと言うと、目下世話になっておりますのがでんぱ組.incの誰か、特に夢眠ねむさんか水曜日のカンパネラのコムアイさん。何故ならば努力をしていない気がするから。俺は最悪か?先ほど黒髪ショートの風俗嬢をサーチしておりましたが、夢眠ねむさんといいコムアイさんといい、性的には興奮を持てるんだけれども仮に付き合うとしたらろくな事がなさそうなので嫌だ。黒髪ショートの連中は地下のお笑いに理解を示してみたり、システム・オブ・ア・ダウンを聴いていたり、ゴミみたいなゾンビ映画をあえて楽しむノリに勘違いして首突っ込んだり、minneで昔の彼氏に買ってもらったカエルモチーフのリングをはめていたり、とかくどうしようもないかぶれ方をしているに決まっているからしこったところで誰にも文句を言われる筋合いはない。男わかっているつもりなら貴様でしこってもよかろうが。


慶應義塾大学をご卒業されていることでおなじみ、コムアイさん率いる水曜日のカンパネラの楽曲。Youtube公式チャンネルで公開されているものを何曲か聴いてみた。たとえば、『桃太郎』は、引きこもりでニートをやっている桃太郎が爺さん婆さんに尻を蹴飛ばされてしぶしぶ鬼退治に行くという筋の歌。桃太郎とか昔話改変で笑いを取るのはなかやまきんに君の筋肉落語で決着がついている。中途半端な「バンゲリングベイ」、「天外魔境U」、「魂の16連射」、といったいい線ついてやった感丸出しのフレーズも、平成4年生まれのコムアイさんが、付け焼き刃でこの辺押さえときますか、ハドソンで統一しときますか。へー、こんなの若いのによく知ってるじゃん、で男を惹きつけ、桃太郎がニートっておもしろ、という女を惹きつけ、Mステで披露して「まさか地上波で」票を得て、なるほど見事にうまく行っており流石慶應義塾大学をご卒業されているだけのことはある。全て聴いたわけでないので、もしかしたらこれは光っている、という曲もあったら申し訳ないのでしこるのを止めるけれど、今のところは「付け焼き刃の女じゃん」と感じている。wikipedia要約お姉さん。『千利休』、『シャクシャイン』、『ラー』。かといって、「これを盛り込まなきゃ甘いでしょ」を案出すのもつまらないけれども。


水曜日のカンパネラのコムアイさんが目下の対象として、慶應義塾大学をご卒業されている以上は大きすぎるとしても、誰かの発言に対して、脈絡があって批判をしても、"わるくち"として捉えられてシャットアウトされる、かもしくは、こいつは自分の成功に嫉妬を抱いているに過ぎない、と仕分けられて「嫉妬BOX」にアンケート用紙を放り込まれ、カギをかけられてしまう。この間青野くんというアルファーツイッタラーに「死ね」と急に絡みに行った件に関しては、社会人ですし、我ながら流石にただの輩なので非常識で大いに反省しておりますが、ただ彼の発言内容に対して、影響力から鑑みて汚物の跳ね返りがあっても良いのではないか。つまらねーので。「批判こそ是なり大いに結構、文化の発展の為!」、などと口では簡単に言えるけれども、いざてめえよ、息を吹きかけられると臭いのでどっかいってくれ。ブロック。って、おかしいだろ、と声を荒げようとする。が、果たして己は?と。このブログのコメント欄を閉めているのは、クソ誹謗中傷が届くからなので「有名でもないのに嫌だ〜〜」と耳を塞いでしまったからなんですが、正当な批評批判が届いたとしてそれも弾いてしまう。難しい。良くないでしょ、と言うのはちょろい。まっとうに物申してくれているのか傷つけたいだけなのか。これは批判でこれは中傷だ、ラインの引きどころは受け止める側次第だ。ここのブログのコメント欄は開けるつもりはないのでなんか許せなかったらツイッターまで一言願います。


たしか小学校高学年の頃に、体育のバスケの時間にあまりにも俺の運動神経が悪く、チャンスをことごとく潰していたのがきっかけで言い争いになり、うるせえ、しょうがねえだろとカッとなって人差し指で相手のまぶたの上から眼球をグッと突き、駆け付けた教師にメチャクチャ叱られた。弱点を狙って潰してやろうという思いつきだったのだろうけれどもお前怖すぎるよ。ねじ伏せれば勝ち、とどこかで思っているんだろうか。いまだに喧嘩の仕方がわからない。



5/4PM1:00追記:コムアイさん作詞作曲じゃないのかよ。喧嘩をする時には相手を知らないといけない…情報大事説。反省をしています。しかしウラのオトナがけしかけているとしたら、なお寒いぞ
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2016年05月01日

天と地と

てぃ先生のトークライブに行ってきました。


舞台が開かれる、という情報に気づいたのは先々日で、また、ツイートを改変してボロくウケてやろうかな、と鼻汁を袖で拭いながらてぃ先生のアカウントを覗いてみると、4/30の土曜に大阪・宗右衛門町のロフトプラスワンウエストにてトークライブを行うとの告知をしていた。ゴールデンウイークにろくすっぽ予定も入っていなかったし、イープラスを開いてみたらまだ席に余裕あり、の○だった。2/8の記事で一度、ブログにも書いたことがあるデビルを誘うと「なっ…絶対行きます…」と一瞬でドスを舐め始めたので即2枚抑えた。前売り券2,500円+ワンドリンク代別。

ライブ前日、作戦を練った。

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質問コーナーがある、という文言がイベントの告知サイトに書かれており、それならこの際聞いておきたい、というストックを書き溜めようとしたのだけど、相手のセキュリティが想定すればするほどに堅牢で、6回目のライブともあり、おそらくマニュアルが既にあって、こう来たらこう返されるだろう、というシミュレーションが出来てしまうから難しい。斜め後ろから刺してやれるようなブッ込みはないだろうか?と性格の悪い方向へ、悪い方向へ、とハンドルを切っていくうちに、「2016/4/3のツイートでコナン展に行った話。2016/4/5にちはやふる下の句の宣伝。どちらも日本テレビ資本である、しかもスッキリ!に出演した記録もあるぞ、貴様さては読売グループの差金ではないか?プライベートを明かさない理由は果たしてメディアの操作が入っているからではないのか?」と陰謀論に走りだしたので大人たる我々は一旦ここらへんで我に返り、ラインを引き、本番当日に備えた。


翌日11:30合流、難波、バーガーキングでワッパーを食べた。ワッパー、烏龍茶、サラダのセットで980円取られた。狂ってるぐらい高いだろ、と暴れまわりそうになるがそれは脇においておく。上記のメモ帳をベースにして俺はこれを行くわという打ち合わせが行われた。やっぱり、過去6辺のライブでまだ出てきていない話題を提供してやりたい、鈍くさい言い方をすれば爪痕を残したい、と。あと先般喘息で休業宣言をしたカントリーガールズの稲場愛香ちゃんに、アクエリアスかポカリか訊きたい、療養中のくせにワガママいうなよ!みたいなやり取りマジでしたいという話をして本番までコンディションを整える。


宗右衛門町に向かい、会場入り。予期していたがそれ以上にマジで女しか居ない。で、何と言ってもほとんどが可愛かった。キョロキョロしてしまった。みんな可愛くて。これが天か……と察し、地の我々は一番後ろの席につく。アンケート用紙が配られた。挙手制でなく事前に検閲が入るのか。やはり堅い。記入。ワンドリンク制なので俺はコロナ、デビルはカルピスをオーダー。しかし周りを見ると、何やら薄気味悪い青の飲料を飲んでいる、どうやら当日限定のてぃカクテルらしい。「てぃにしてやられましたね」「てぃ、なかなか出てこんな」と、あの会場で彼を「てぃ」と呼んでいるのは我々だけ、しかもカクテルに口をつけず馬鹿みたいに好きな飲み物を注文して明らかに反乱分子丸出し、チェチェンなら死んでました。

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そして開演。12:30開演とのアナウンスだったがてぃ先生が舞台に現れたのは12:45頃。タモリ倶楽部のオープニングテーマが流れ、手拍子に合わせて登場。「ギリギリでしたね」とのユーモア。?間に合ってないぞ?、と脳内で軽く茶々を入れる。道が混んでいたらしい。てぃ先生はマスクをしており、目線しかわからない。生の現場でも顔を晒しているわけではありませんでした。てっきり、アシスタントか何かが出てきて複数体制でトークするのかな、と勘ぐっていたけれどそうではなくて全くピンで舞台に立つ保育士、1名。単純に度胸あるなと思った。他愛もない、というか他愛なさすぎだろ、という、大阪で迷わなくなった話、「コナンくん」の映画を見た話(てぃ先生はコナンとは言わず必ず「コナンくん」と表現する)、ちはやふるが明日から公開されるという情報など。やはり日テレ資本説がにわかに可能性を増す。いやらしい言い方をすれば「客いじり」もしていた。どこから来たんですかトーク。一番遠いところから来たファンは大分から来たとのこと。てぃ先生に会いに飛行機に乗ったらしい。飛行機なんて沖縄行く時しか使わないだろ普通。そして、男性の方いらっしゃいますか?という煽り。自分、デビル、もう反対側の隅っこに座っている男性を除いては手を挙げていなかった。てぃ先生と一瞬の交流。俺もデビルもあなたのツイートを改変することでややウケを得ております。まあ貴方の規模からすればややどころか波風一つ立っていないでしょうけれども。と表情に卑屈を丸出しにするが、もうこの時点で気づかれていたでしょうか。


てぃ先生のトークの特徴として、「あ、そういえば思い出した、聞いてくださいよ!などと話題が頻繁に逸れる」「擬音やオノマトペが多い」と2つ感じた。これは保育士としての職業柄もそうだろうし、幼児性を巧みに操り、自分のものにして、女性に積極的に頭を撫でられにいける姿勢、それこそがモテに繋がっている。キャラを演じている、誇張している側面もあるだろうけれどもこういった振る舞いがナチュラルに出来る時点でなるほどこれはモテるやつだな、と後方席から白旗を振っていた。保育園には出会いがない、職場恋愛なんかありえない、としきりに愚痴っていたが職場で出会いなんか探す意味なんかもはやないだろ。目の前の100人弱全員抱けるんだぞ。


前半戦が終わる間際、「何か質問などある方?」と、てぃ先生から促された。おっ来たぞ、と思う間もなくデビルがピンと挙手していた。じゃあそこの男性の方、と差され、そそくさとマイクが渡された。


「今見た感じ、周りは女性のお客さんばかりと見受けられますが、正直な話、TwitterのDMか何かで言い寄られたことってあります?」


本当にこの男を連れて来て良かった。こういう特攻を平然と出来てしまうのがデビルたる所以で、98%の女性の視線が集中しながらも下世話な話を放り投げている勇姿を横目に肩をすくめて縮こまってしまった。てぃ先生はけっこうウケていた。本アカウントはDMを相互フォローからしか受け取れない設定にしているが、プライベート用アカウント(といっても2万3000人からフォローされている)はそういったロックはしておらず、ちょくちょく「会いましょう」とか、プリクラの画像と「私です」というDMが届くらしい。スマホの画面をこちらに向け、「こんな感じで」と親指でスクロール操作をすると、女から送られてきた声という声がバババっと次から次へと。目の前の100人弱と2万3000人とセックス出来る権利を保有している保育士。天上人。こういう実情をちゃんと晒してくれたのは好感が持てた。デビルの「あとで紹介してください」はつづら折りになった女の後頭部でかき消されて壇上のてぃ先生に聞こえていなかった。


後半の部、事前に集められたアンケートをもとに喋る。保育士を目指しているワタシに助言を、であるとか、普段息抜きに何されてるんですか、であるとかそういった「保育士」としてのてぃ先生に向けた質問が多かった。正しいあり方であって、保育士としてのプラスの側面しか見せていないてぃ先生から現場の声を聞けるこの機会の貴重さ。俺は子どもは居ないし保育園には今のところゆかりも無いけれども、きちんとそういった職を志している、また働いている人間にとっての励みはある。「きれいごとばっか言いやがってよ」という声もあるのは間違いないけれど、「きれいごと」だけを発信し続けているてぃ先生に助けられている対象もまた、居る。だからこそ、心の内壁にこびりついた意見をいつかほじくり出してやりたいっていうのもある。


自分の「Twitterのゴールはどこですか?」が読まれた。哲学的な質問ですね…というてぃ先生のコメントでひとハネありました。mixiは今廃れてしまったからやめたけれど、Twitterはその気配がないのでしばらくは続けるでしょうね、との返答、正味な話期待していたものとは違ったが、Twitterは辞めるつもりはありませんというアティテュードをうかがい知れた。辞める理由もないだろう。ウハウハなのだから。ウハウハですよ。こんどアメブロも始めるらしい。幾ばくかの金銭が懐に入る。保育士の低賃金問題なんかどこ吹く風で、そのまま突っ走って女を抱いて儲けてくれ。


伝言ゲームというレクリエーションが始まった。2列で1グループになり、てぃ先生から伝えられる文章が伝達されていく。女の人の髪をかきわけて耳元にささやくてぃ先生。畜生、と思いました。順番的に俺はデビルの次だった。なんでこの期に及んでデビルから耳打ちされなきゃいけないんだよ。そして、指定された順番のラストだったので、壇上に上がって文章を発表しなければならなかった。デビルからの情報を抱えてロフトプラスワンウエストの舞台へ上がった。てぃ先生からマイクを向けられ、伝言を読み上げると、他のグループよりも正確だった、とのことでてぃ先生から表彰を受け、俺達の班の人間にてぃ先生・原案のマンガをプレゼントしてもらった。何の苦労もしていないのに、ステージでてぃ先生と同じスポットライトを浴び、なおかつ商品の授与までされてしまい大変申し訳無いという気持ちしかない。


1周で終わりかと思ったが2回戦が始まった。またデビルから情報を仰せつかった。俺がまた壇上にあげられる、とその文章を記憶していると、同じ班の人から、後ろに女の子が1人座っているからその娘を入れてあげてほしい、という声があった。振り返ると制服の、おい女子高生かよ。女子高生が丸テーブルに1人で座っていた。その娘にまったく気づかなかった1巡目、まかり間違って俺が衆目を浴びてしまった。本来ならば絶対この娘でなきゃならないだろ。その娘に文言を伝えた。今回の情報はきちんと流れておらず、頓珍漢な発表をさせてしまった。この女の子、異性の好みに関してはあまり合致しないデビルと珍しく握手をくみ交わしたぐらい容姿も声も可愛く、2,500円を支払って合法でコミュニケーション取れちゃだめだろ、俺みたいな汚いジジイが、と卑下しかなかった。1週目に順番回してあげなくてごめん、と謝りたかったけれど能動的にこちらから声をかけるのは犯罪なので理性で止めた。しかしながら、女性と自然にやり取りできるてぃ先生のトークライブ、きっかけさえあればともがいているジジイたちにはうってつけの場所かもしれない。みんな可愛いし。


ライブが終わり、撮影、握手、サインの列に並んだ。最後まで楽しみたくて。


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俺はてぃ先生よりも身長が低い
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2016年04月19日

意味のヲタ

4/17で26才になった。


twitterでお祝いの言葉を投げていただいた皆様、感謝しきりです。ありがとうございました。自分は人におめでとうという言葉をかけるのがかなり苦手で、心と骨盤が歪んでいるので、俺みたいなもんに祝われたってしょうがないだろとつい飲み込んでしまって「おめでとうございます…」と奥底で念じるだけで済ませてしまうところがある。決して祝ってないわけじゃないんですよ。だけども強く念じただけで伝わるSNSはまだ登場してないし、26才なので「言わなければ伝わらない、言ったら伝わる」を学びます。


先からハロー!プロジェクトに所属している方々に関心がある。ハロー!プロジェクト、通称ハロプロは平たく言えば容姿の優れた女の子たちが所属しているユニットをさらに束ねる胴元で頂点につんく♂がいる。最低でも5人若い女の子がいるユニットが複数に分かれていてこんなもの覚えられるわけないだろ、若い女の子の顔なんかみんな一緒なんだから、とくくっていたが関心というのは恐ろしいもので研修生も含めてすっかり記憶をしてしまった。大事なリソースを割いているのだから仕事が出来なくなるというのは当然のことで、いくら会社で無能をせめられようが胸を張って俺は今のモーニング娘。のメンバーの名前を挙げていってやる。12人いる。


誕生日、ハロプロの1ユニットである「℃-ute」の握手会兼ミニライブに行った。千里中央駅という大阪の大動脈、御堂筋線の終着駅で、そのもう反対側のなかもず駅から電車に乗る。集合は朝の7時。路線情報で調べると5時半には起きないと間に合わない計算で、もし朝起きれなかったらもうサボってしまおうかな、と気持ち半々で布団に入ったら、心のどこかでワクワクしていたらしく4時半に目が覚めた。赤のAXEを吹きかけちょっとカラフルなシャツを着ておしゃれをする余裕まであった。


時間に現場に着き、恩人であり上官であり諸悪の根源でもあるタクスさんと落ち合った。なんの疑問も持たずに「じゃあ7時に」「うん!!」と命令されるがままに千里中央に来てみたけれども、理由は「早く来ることにより、ステージから近い場所ででライブが見られる確率が上がる」っていうんで、えらいものでなるほど!!としか感じませんでしたその時は。その時点で集まっている人数は10人少々で、周りの雰囲気を察するに絶対今日が初回であるわけがなく、オタクの有馬記念になぜかゲートインしてしまい震えおののくしかなかった。


朝は天気がぐずついていた。タクスさんはピンク色の折り畳み傘を持ってきていたのだけども、「ピンク色の折り畳み傘を持っている=℃-uteの鈴木愛理ちゃんのイメージカラーはピンク色=鈴木愛理ちゃんを推しているに違いない」という三段論法からの一点突破で知らない人間が話しかけてきた。何なんだ?と身構えると、「℃-uteの中島早貴ちゃんと元特命戦隊ゴーバスターズのイエローバスターこと小宮有紗ちゃんは生年月日が同じで容姿も似ている」「安藤美姫と絢香も生年月日が同じ、運命を感じる」という若い女性の生年月日にまつわる情報について教えてくれるただのNPCだった。今回便宜上彼を"情報さん"と呼びます。情報さんは「濡れてもええように」とウエットスーツのような上下ピチピチのタイツに素足でクロックス、というもはや、濡れてもええように、ではなくむしろ「濡れに」来ている出で立ちで、持っている情報をさんざん伝えると行方をくらませた。タクスさんと、「俺達はまだ普通だ」という確認をした。


係員からの誘導があり階段に並び、チケット販売開始までの2時間少しを待つ。雨が降ったり止んだり、その度に傘を差したり閉じたり、誰の顔も名前を知らないが「℃-uteが好き」、と「雨が嫌い」という共通点が確認できてよかった。タクスさんは℃-ute好き界でも顔が利き、多様な人種と交流していて人柄の権化だった。女性も男性も若いも年配も、市議会議員みたいなジャケットを羽織った、「ひょっとして℃-uteを呼んだ側の人間か?」という風貌のおじさんとも会話を交わしていて底知れなかった。


膝の皿がほとんど剥がれるまで立ちぼうけていたらようやく、スタッフのメガホンでテントまで誘導され、ミニライブに参加し、なおかつアイドルと握手ができる権利が得られるCD予約券を申し込む順番が来た。小さいテントで長机の上に申込用紙とボールペンが無造作に置かれていて、「仕組み!!」と叫びながらなんとか1,080円×(午前1回+午後1回)=2,160円を支払い、チケットを手に入れた。戻ろうとすると、早朝からゲートイン完了していた人たち、いい加減顔も覚えてしまった人たちの様子がおかしい。うなだれている。チケットに印字された番号が若ければ若いほど前の席なんだけど、それが平気で「900」とかそういう番号で、というのも要は早く集まろうが今来ようが関係無かった、完全にランダムだったと。読みが外れたと。打ちのめされた人たち。しかしすぐさま外れた膝の皿をはめ直すとまた列についていた。そして我々はどうしたか。列につきました。


午前1枚、午後2枚と権利を手に入れた。そして5枚の権利を手に入れたタクスさんと、その人脈で前日も名古屋のライブでタクスさんと会っているという、漫才ブームのB&Bみたいなスケジュールで動いているKさんと3人でサイゼリアでご飯を食べて時間を潰した。ペペロンチーノをいつもの癖で注文しようとしてしまったが、はっ、女の子と接する、とにんにくを気にしてほうれん草とベーコンのやつにした。


先ほど並ばされた階段に番号の若い順番に再整列。今度リリースされるトリプルA面の1曲に「何故 人は争うんだろう?」という曲が収録されている。人より優位に立ってやろうと朝7時にのこのこ現れたオタクへのメッセージソングとして「何故 人は争うんだろう?」と問いかけてくれていたと気づいた。だんだん空模様がよくなり、自分の番号が呼ばれ、ステージに集まる。係員からポリ袋が渡されたが、これは手荷物を入れ、爆弾やナイフなどを無効化するためらしい。確かに爆弾やナイフなどを持ちかねない我々の行動パターンを見透かした措置と思った。午前公演はタクスさんと番号が近かったので、隣同士になった。そっとペンライトを渡された。


わかりました。やります。ペンライトを逆手に持って身構える。アナウンスがあり、℃-uteの5人が出てきた。インターネットの動画で見たことのある人達が、ダルシムの強パンチの射程ぐらいの距離にいる。


「アーアー 喋ってはるアーアー、アーアー歌(うと)てはる、アーアー踊(おど)てはる、アー」・・・ライブが終わっていた。さっきペンライトを渡してくれたオタは「岡井千聖ちゃん」としか言葉を発していなかったし、もっと原体験に近い俺は「意味!」「感情!」とステージの上の可愛い女の子5人にただの何でもない熟語を言っていた。
一旦ここで人生や培いがゼロになってしまった。さーっと雲が晴れ、太陽が差してくる。午前のライブが終わって、千々になっているファンの中で、さっきの情報さんは「単にTPOを間違っている人」になってしまっていた。


ミニライブの後は握手会で、℃-uteの5人が横一列に並んでいるところに、せいぜい1人2秒、手を握っては離れる、計10秒のチャンスが与えられる。F1のピットインレベルの秒速の勝負で、これほどお笑い消耗時代と言われ1分そこらのショートネタの是非が叫ばれる昨今、「2秒」でアイドルにウケることが果たして可能なのか?プロットを考えた、俺には午前午後とチャンスがある。午前の部は「今日、誕生日なんです!」でいこう。握手の順番の前、券をサイフにしまったのを忘れて全身をまさぐるというコメディがあったけれども乗り越え、5人に握手をした。1人2秒計10秒で通算5回の「おめでとう」を叩きだした。アンタッチャブル・レコードであり、人生で更新するべくも果たして不可能だろうという数字です。だがここで終わりでなく、午後の部の詰めに入る必要がある。タクスさん、Kさんという知の賢者2名と喫茶店で時間まで肩を作った。

午後の部の権利を入手するチャンスはまだ残っていて、会場内に「まだ若い番号が残っている」という伝令が駆け巡り、タクスさんがテントから帰還、チケットをめくると数字は「32」。四浪して東大受かった奴か?ぐらいのボリュームで雄たけびをあげたかと思うと、天を仰ぎながら光に包まれて死んでしまった。


午前は「アーー」で終わってしまったんだけど、多少は平静を取り戻して望む午後の部はひとりひとりを「すげぇな」と噛み締めつつ観れた。℃-ute、居るんだな、同じ次元に。同じ次元というくくりで俺が在ってもよいのか?怒られないか?誰に許可を貰えばいいんだ?役所の次元課か?しかし、良かった。素敵だったので。


2周目の握手。1人目から、中島早貴さんには「大阪にまた来てください!」と伝えたら「絶対また来ます!」と、中島早貴さんが大阪に来るまで俺が居住をする意味が出来た。萩原舞さんには「お願いします」と具体がゼロの依頼をしてしまった。鈴木愛理さんに「今日、誕生日なんです!」と、繰り返すやつをやったら「おめでとう!さっきの…?」と"認知"があった。俺は鈴木愛理さんに認知されたぞ。矢島舞美さんにも誕生日を改めて伝えた。1回めと同じ温度で祝ってもらった。矢島舞美さんはフラットだ、水平の美しさ。

5人目、岡井千聖さんに、ラストだから2秒でなく2.2秒ぐらい、零コンマ2秒ほどのありがたい猶予が与えてもらえる。スタッフに剥がされる一瞬の名残でもう1センテンスのコミュニケーションが取れる。奇をてらわず、突飛すぎているんでもないちょうどいい温度のやり取りがしたい…。

「僕も、アイドルになりたいんです」という疎通、が1秒半ほどで、「なれると思う!」までで2秒弱。うまくいった。スタッフに剥がされる。岡井千聖さんに両手のサムズアップをしてもらう。あの両手のサムズアップにどれだけの意味という強度と塩分が含有されているか。

もう1枚権利は残っていたけれど、このいいイメージのまま終わりたい、今できる最高のパフォーマンスだったと自負をしていたのでタクスさんに権利を譲った。6周するオタクを日陰から観た。

応援をしてもらうのは何よりもパワーになるんかい、なるほどそれでアイドルという職業がいかに現代に肝要であるか、と糸口が掴めました。ぼーっとしたまま、夕方になり、もう選択肢について考える余力がなかったので、さっきと同じサイゼリアでご飯を食べた。デカンタ白ワインとアイドルと生ハムと、もし彼女たちと同じクラスになったとしたら、の妄想座席表で2時間ねばった。「この娘にはウケれる」「この娘にはウケれない、笑いが通用しない」「この娘はウケたふりをしているだけ。おれたちは馬鹿なので気づかない」と、この期に及んでちょっと現実の要素をないまぜにしようする悪あがきが、あれ?これがキモいというやつか?


4/23には大阪城公園ホールに行きます。Juice=Juiceというアイドルのライブを見に行くので。1週間経ったらいろんな意味を忘れてしまうので、意味を確認しに行きます。意味最高!

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2016年04月16日

薙ぎ払っても

腕時計が止まってからどれだけの時間が経ったのだろう、と藪を掻き分けている。実際は1週間かそこらなの だが私は気付いていない。社会の空気を肺に入れなくなってからの最長なのは間違いなかった。二日酔いの朝も大学に通ったし就職してからも無論で、昔、イン フルエンザで席を空けていた三日間の茫々なこと、不安で不安で仕方なく、不安で不安で仕方のなさに押し潰され、駆りだされ、殆ど飲まず食わずのうちに出勤 した朝の、三日間席を外していた空虚の襲いかかり。藪を掻き分けながら、都会では見かけないサイズの蚊に盲滅法に血を吸われた。まあ、蚊に血液与えている うちはくれてやる、くらいだったんだけれども、流石にヒルが首筋に食いついていた時は驚いてしまい、いつにも増して気持ちも悪いし裏返ってるしの声を上げ てしまった。が、今は草藪の中に居ますので誰の耳にも届いていないのが不幸中の幸いだ。不幸中の不幸とも言える。


な んだか、なんだか、なんだか思考も吃るくらいいろいろと嫌になってとある日の朝、いつもとは反対側のホームから各駅停車に揺られ、わけのわからない秘境駅 で降り、湿気鬱陶しい、背広を畳んで駅舎の男子トイレに放置したままズンズンと道無き道を掻き分けていった。この野郎、と力を込めれば枝は折れるし、革靴 だし靴下は水吸うし、で嫌だね、グショグショだったが水たまりをあえて踏みつけている自分に、「お前、本当はパワーがあるんじゃん」と第三者視点で肩を叩 いている自分自身に励まされつつ、山の中心へ中心へと踏み進んだ。明日のことを考えんでもまあいいか。生まれて以来の前のめりだったかもしれない。


ど うしたって社会をどうにかしたって喉は渇く。こないだまでの1週間前はダイドードリンコのしゃべる自販機ぐらいしか労をねぎらってくれなかった。110円 玉を投入してねぎらいのあった日々が今となってはありがたい。"分け入っても分け入っても青い山"じゃねえわ、一句したためられる余裕があってよかったで すね。まさしく今現在、なんの手助けもないままになんだか知らない木々の間を行軍しており、私がそうしている間にだって、世間は右往左往東へ西へしてい る。東にも西にも進んだ手応えはあるが太陽の光が当たらないのはどういうわけだろう。どうせなら海の方にいけばよかった。手頃な木の根を枕に、タバコに火 をつける。家で寝タバコなんかして万が一の不始末で家族全員心中するのはおそろしいのに、森の仲間たちを一網打尽にするのは厭わないのか。ぼーっとする、 どうでもよくなる。仕事も家庭も置いてきてしまった。焦燥や罪悪が入り混じった真っ赤な感情は次第に土の気が混じり鮮やかさを失って、機械の体を持つのだ ぜ機械の体を持たなくてはいけないのだぜ俺は、と言い聞かせていた。社会だろうが草むらだろうが己を殺せば秩序が保たれる。どこに行ったってやることなん か一緒じゃないか。


川を見つけた。ワイシャツとズボン、トランクス、革靴、靴下、まったく同時に脱ぎ捨て、しばら く泳いだ。同僚連中は背中を丸め、こめかみの血管に血溜まりを作りながら無産労働に平伏させられているであろうまだ日のあるうちに泳ぐ清流の気持ちの良い こと、背徳、背泳ぎ、バタフライ、藪を掻き分ける、川、発見、飛び込む。気持ちいい。シンプルに生きていれば満たされるじゃないか、なんでこの年まで我慢 していたのだろうと悔やんだ。


彼には家庭があった。学生時代から交際していた。子どもができた。結婚した。安産だった。愛があった。護りましょう、愛しましょう、共に歩みましょう。

索敵、発見、銃構え、発砲、撃破、索敵、発見、銃構え。

←、→、↑、↓、←→、←→。

堰が決壊したように上から下へ流れ落ちてくる色とりどりの音符に合わせてパッドを叩き、あるいは踏み、成功した回数がスコアにつながり、数字として成果が出る。だからどうしたんだ。何も偉くなんかない。



次から次へ際限なく頭の上に落ちてくる音符に合わせてパッドを乱打している。それは労働のみならず家庭までそうだ。何十年先か明日か知らんがお迎えの時に「PERFECT」なら拍手喝采、「BAD」なら地獄へ。地獄は怖いのでパッドに集中、乱打乱踏する。休まる暇なんかない。やるしかない。筋肉質の白人女性が、「SAMURAI」に抱きかかえられてハッピーエンド…

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2016年04月04日

悪い人の声を聞くな

中学校3年、卒業式の前日予行練習で、心の底から嫌いだった腕力きちがいの陰口を叩いていたら本人にばれ、ちゃんとカラーをはめ込み、ホックのところでパチっと止めていた制服の襟をグワングワン揺さぶられ投げ飛ばされた。俺はバレーボール部だったが下手くそだったので日々顔面にボールをもらっていたのでメガネのスペアが無かった。襟首取られている間もメガネを高く掲げ、明日からの視界を奪われないように必死だった。前日のリハという事もあり全校生徒が参加させられていたので、400人弱の面前で首投げをされた。今振り返るとあまり興行的に振るっていないプロレス団体よりも大勢の前で暴力を振るわれたことになる。陰口の内容も、寒い時期なので体育館にジェットストーブが置かれていたのだけど、「いくらでかかろうがあのストーブに突き飛ばしてしまえば殺せると思う」といったハードコアマッチ思想が入ってたのでしょうがない。「やってみろよ!!」と胸元を掴まれてた時怖かったなー。出来ないに決まってるじゃないすか。メガネなんだから。


そんな腕力きちがいは地元ではセーフティーネットになっている私立高校を中退したのだが、キリスト系の福祉専門学校に入り直し、介護の仕事に従事しているらしい。メガネお笑い好きラジオ好きメガネメガネをぶん投げるパワーで老人の1人や2人、面倒見るなんて造作も無いだろうし、イエス様の教えに感化を受けたかどうかは知らないが、生きるという面ではまじめをやっている。田舎ほど結婚も早いが彼もそうで、俺が常日頃からかなりほしい自分の子どもを早々に作り、養っている。大学進学なんかせずに田んぼとセックスしていれば今の夢なんか一瞬で叶ったんだろうが、スーパーマリオブラザーズでも1-2から4-1まで飛びたくない派、過程をしがみたい、しゃぶりたいのでこっちのほうが長く楽しめるはずだ、という一点に期待を寄せてなんとか保つ。


俺はいじめられた経験はないです。この野郎の振る舞いにイライラはしていたけれど、明確にターゲットになった経験はない。その首投げまでは。日常的には、学年内でブスな女の子やアゴのいがんでた男が腕力きちがい一派にハチャメチャにいじめられていた。知ってはいたけれども、そこにイラつくばかりでなんとかしようと動いたわけでない。ああ、嫌だ、死んでくれたら嬉しいな!と願っていたばかりで実際に殺すのは法などにも触れるし、受験で市内の公立に受かったので出来なかった。いま、そのブスの女の子はちゃんと食いっぱぐれのない鈑金工と結婚して幸せに暮らしているらしいし、アゴの男は県内の大学医学部にストレートできちんと収まった。卒業後の道筋は知らないが踏み外すこともないだろう。


いじめられていた経験、あるいはいじめていた経験を大人になってから喧伝している人がかなりいる。義家弘介、絵本作家のぶみが嫌いだ。宇梶も嫌いだ。暴力を振るった経験を肯定している。そんな時代もあったねと、で済まされる問題でない。お前が摘んできた芽に宿っていた生命を背負えている覚悟があるんであれば決して世に出て目立とうとなんてしないだろ。面の皮の厚さが世渡りの最重要項であれば生きづらい。いじめられていた経験で飯を食おうとしている人間もそうだ。こないだ買ったクイックジャパンにも、奥田愛基とコムアイが学校で疎外感を覚えてふらっとエスケープしましたという話題で盛り上がっていた。盛り上がるな。"それでもなお"学校に通っていた人間に対しての引け目、を背負っていてくれないか。と怒鳴ろうとしたがコムアイさんは慶應義塾大学を卒業されていたので、うん、ひとまず置いておきましょう。奥田愛基、筋肉質の男性に首投げされてくれ……。ネットの殺人予告も怖いだろうけども、マジで不意に現れた筋肉質に首投げされてくれ……


「克服」による説得力、伝播のスピードを今一度洗うべきだ。世に出たいためなら周りにいじめられろ、あるいはいじめた後に後悔をし反省をすればOK、というテンプレートを母子手帳の1ページ目に書きかねない。安易にウケすぎだ。いじめるのも、いじめられるのからも腕振って走って逃げてくれ。形だけの更生で安易に認められたやつがこんなにも受けいれられるのならば、それを見越して、そもそも世に認められるために人間に悪を働け、という教訓がまかり通る日が来かねない。何ごともなかった人の意見を聞くことが流行る日が来たらいいのに。



明日仕事場で女子更衣室の模様替えに駆りだされます。ロッカーの移動をします。女がやれよ。俺は関係ないだろ。
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2016年03月27日

檸檬の数珠

電気を浴びせれば俺のものになるだろう。海に向かって敢然と仁王立ちの学ラン。科学の粋の結集したやつですよ。波に乗ることの無意味を分かりなさい。などと逡巡しながら窓の外の海を眺めていた。何も起こらない。何も起こりはしないのだ。3年間の総結がペライチにまとめられてしまった。たらたら長い文章なんか誰も読みはしないのだから、このほうが簡潔で良い。西田幾多郎先生だって、「私の生涯は極めて簡単なものであった。その前半は黒板を前にして坐した、その後半は黒板を後にして立った。黒板に向って一回転をなしたといえば、それで私の伝記は尽きるのである。」と仰っているではないか。ニッポンの大碩学たる西田先生の一回転と俺の高校生活をイコールで縛り付けようというのは、いささかに暴挙と言えなくもないけれど、俺は若いのだ。今のうちに焼き付けておかなければならぬそして焼き払わねばならぬエロスが多すぎる。近視用眼鏡(がんきょう)のレンズの光屈折をうまいこと利用し網膜に投影している。窓の外の海でのんきに太陽にさらされている連中を、俺は頭脳でもって殺してしまうことが出来る。


腰に手をあてて高笑いしかねぬ、則巻千兵衛さんとDr.マシリトの悪の部分を掛けあわせて出来上がったような高校3年生の青年が、夏休み、なにやら童貞心(ごころ)に決着がついたのか、補習の教室にひとり残り、害をこねくり回していた。田舎の海辺の公立高校。まちがいで彼は誕生した。猿に徹せばよいものを、半端に知性を備えていた。性の爆薬なんて小便をかけてしまえばシケって鎮火する。だが彼は、小便だの海の水だのがぶっかかってもしぶとく燃え盛る炎を内蔵で燃やしていた。


購買の焼きそばパンを選ぶ理由はなんであるか。炭水化物に炭水化物を掛け合わせるエネルギー。エネルギーは破壊力だった。九九の世界では9×9=81が最強である。ククハチジュウイチ、という圧倒で、シチハゴジュウロク、をぶっ飛ばしてやりたかった。どんなに鍛えてようが日に灼けてようが、肘で敵の眼窩に垂直に食らわせられれば勝てる。バカが言っていた「肘でもええから目に入れろ」は真理だった。勝てばよかろうだった。毎日焼きそばパンに徹した。エネルギーが腹回りに蓄えられた。殴られても平気なように。


海で遊んでいる連中には電気を浴びせればいい。水に電気が効く、という知識を得たのはポケットモンスターのアニメの再放送がやっていたおかげで、ピカチュウがですよ、あんなに愛くるしいピカチュウが、ニビジムのスプリンクラーをぶっ壊してイワークにシャワーを浴びせてからの電流、という戦術を編み出していたのを観たから。工夫次第で、岩でできた大蛇を倒せる。ゲームなんて頭のいい奴じゃなきゃ、算数の得意な奴じゃなきゃ作れないんだから、ゲームを何だかんだ言って規制して自分とこのガキを護っている気になっている連中はどうかしている。歴史の本に出てくる人間だいたい殺されてるって最初に気がついたのは俺かもしれない。


彼にはまるまるの3年があったので、世の全レモンを結んだ電流の装置を作ることができた。小遣いで月に数個買えるレモン、から揚げにもぶっかけうどんにも絞らずにマジのレモンを貯めた。マジのレモン。わにのクリップは理科実験室から拝借してきた。鎖鎌のように振り回し、教室の窓から浜に向かってブン投げた。レモンの連なりがまっすぐ飛んでいって、ちょっと待ってください。これは美しいな、と思った。己の力のみに頼り完成させた兵器が白熱球のように可視放射し、炸裂のもとにお望み通りに小麦色になればいい。


水着の可愛い女がこちらに向かって走ってきた。話しかけてくる。


「レモンをたくさん繋いで海に電気を流しても、人は死なないよ」 まるで現実のようなことを言う。人を殺せなかったようだ。努力が足りなかったからか?次はいつだろう。大学入ったらたくさんチャンスはあるだろう。勉強でもするか。放り投げたレモンの数珠を手繰り寄せながら、「夏、夏、夏…」と、そういえば学ランの第一ボタンでも開けたらちょっと涼しくなるかも知れんと気づいた。
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2016年03月22日

桐谷美玲好きな男、クズ説

インターネットで調べたところによると、桐谷美玲さんの身長・体重は163.5 cm / 39kgらしい。人間としての体裁を保つための最低限を保っているだけの質量たる桐谷美玲さんという存在を愛している などとのたまう男はクズだ。


モデル、女優という職業 で飯を食わなければならない。つまり、飯を食うために「飯を自由に食ってはならない」という二律背反に縛られなくてはならない。自分で稼いだお金で、おいしいご飯をたらふく食べたいよ普通は。大人になったら誰だって、やっぱり俺はチキンライスでいいや根性、親の苦い微笑みを一旦忘れてぜいたくを尽くしたい日がある。食べログによると夜2万円から3万円くらいかかる店ですよ、ちょっと奮発すれば手頃といえなくもないね、ならばインターネットで予約だ、という半端に金に多少の余裕がある層ぐらいの男どもはまず、心身を掌握しようと「桐谷美玲と付き合いてぇ」→「桐谷美玲みてぇな女と付き合いてぇ」に縛られる。


ジジイどもが努力した成果の最上限として「桐谷美玲」と据えている。桐谷美玲を神棚のセンターに祀っている連中はクズです。


桐谷美玲は目下あなたがたの理想像としての姿かたちであるに過ぎない。163.5 cm / 39kgである桐谷美玲を愛しているに過ぎない。自然の摂理に反している女性に、「頑張ってください(*^_^*)」と無責任な顔文字を平気で投げかけられる男どもが桐谷美玲を苦しめているのに。モデルなんだから、女優なんだから、だったら"プロ"として俺ら消費者を楽しませて当然でしょ、とのたまう、頭皮が死んでしまっているジジイどもは一刻も早く脂分を控えるべきだ。桐谷美玲が好きならリカちゃんのドールとセックスをしろ。



アバラ骨が浮き出ている女 に性的欲求を狩り立たれる男は、「自分のぶよぶよの贅肉を真上から押し付け、圧力でかよわき女性を屈服する」という、てめぇがダラダラ生きてるだけで、生き物であるだけでなんでもないくせに、男として生まれた由来の腕力で女を丸め込む、というシチュエーションに興奮する歪んだフルメタルジャケット気取りのペニスばかりだ。



女の人はどうあがいても可愛い。白身魚のフライをお昼に食べたって、ちくわの磯辺揚げで2膳いけたって可愛い。男と同じ量のカロリーを摂取して可愛かったらそれだけで特殊の可愛さだ。なのに、桐谷美玲的なスタイルを押し付けるジジイが居る。ハゲているのに。桐谷美玲より努力をしていないのに。刺していいことにしましょう。刺していいことになりました。
posted by JET at 01:33| 文章 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする